この記事を書いた「留学パパ」はこんな人です。
高校留学を考える上で一番気になるのは、やはり「英語力」ですよね?
留学パパにLINE@からいただくご相談の中で、最も多い質問が「高校留学するには、どれくらいの英語力が必要ですか?」というものです。
もちろん、高校留学に興味のある人は、それなりに英語は好きだったり、頑張ったりしていると思いますが、
実は「高校留学で本当に必要な英語力」について理解しないまま、「とにかく英検を取ろう!」とか、「海外ドラマや洋画を観ていればなんとかなる」と思い込んで、大事なことをやっていなかった・・・という人も多いんですね。
(もちろん、英検の勉強が悪いとか、ドラマや映画を観るのが無駄という話ではありませんよ!)
今回は、「高校留学を考えるすべての人が知っておくべき、本当に必要な英語力」をテーマに、詳しくお伝えしていきます。
まず初めに、根本的な話として、「日本で学んでいる英語で、本当に留学先で通用するの?」という疑問がありますよね?
リアルな話を言うと、「日本で学ぶ英語も、決して無駄にはなりません」が、ほぼすべての人が留学生活が始まった瞬間から、自分の英語力不足を痛感します。
なぜ「日本で学んでいる英語」が通用しないのでしょうか?
がむしゃらに英語の勉強をする前に、その理由を理解していきましょう!
その答えは・・・
「言葉」と「情報」のインプットの量が少なすぎるからです。
本当に当たり前の話なんですよね・・・。
これは、私たち日本人が日本語を話せる理由と同じですが、生まれてからこれまで、周りの様々な言葉を耳にして、舌足らずな(ブロークンな)日本語をぽつりぽつりと話すところからスタートします。
そして、何年かすると「気がついたら言葉を理解し、話せるようになっていた」わけです。
脳内のメカニズムの話は専門家に任せるとして、膨大な量の言葉に触れた人は、必ずその言語を理解し、使いこなせるようになります。
では、皆さんはこれまでどれくらいの英語をインプットしてきましたか?
毎日8時間以上英語に触れているという人がいたら、もうこのブログは読んでいないと思います(笑)。
毎日2〜3時間くらいインプットを続けているという人ならいるかもしれませんね。
平均的な話で言えば、1日に数時間も英語に触れていれば、4〜5年もすれば、生活には困らないレベルの英語力は身に付けられると思います。
(もちろん、個人差はありますし、使う場面によっても違います。)
つまり、英語を理解するにしても、話すにしても、インプットの量に比例して能力が上がります。
これは僕が言っているのではなくて、すでに多くの言語学者や英語の専門家が言われていることです。
そんな「当たり前のような話」ですが、残念ながら今の日本では、公用語でもない英語にそこまで触れる機会はありません。
相当意識が高い人でも、日々の忙しい生活の中で英語に触れる時間は、せいぜい1日1時間〜2時間が限界だと思います。
さらに、インプットについては、もう1つだけ大事なポイントがあります。
日本にいる私たちは、「英語のインプット」だけではなくて、「情報のインプット」が圧倒的に不足しているということなんです。
どういうことかと言うと、私たちは「現地で流行っていること、話題になっているニュース、現地にいれば当たり前の習慣や文化的イベント、そして、共通の価値観や考え方のほとんどを知らない」ということです。
皆さんは「英語さえできればコミュニケーションできる」と思っていると思いますが、問題はそう簡単ではありません。
「言葉は単なる道具」です。
言葉よりも先に、その土地の歴史や文化、風習などといった背景を理解していなければ、全く話題についていけないということがよくあるんですね。
例えば、「カナダに留学したい!」という人に聞きたいんですが、皆さんはどれくらいカナダのことを知っていますか?
カナダの高校生であれば、誰でも当たり前に知っていること(カナダという国の生い立ち、イベントを含めた文化とその意味、流行っているものや今話題のニュースなど)をどれだけ日常的にインプットしていますか?
逆の立場になって考えてみると、よく分かると思います。
日本にやって来た留学生が、日本のことを全く知らないとしたら、どれくらい会話が弾むでしょうか?(挨拶や簡単なお互いの自己紹介など、上辺の話はできますが・・・)
本当の意味でお互いを理解し合うためには、こちらの歩み寄りも大事ですが、その留学生の「インプット」という努力は欠かせないですよね!
現地で英語が通用しない理由として、「言葉」と「情報」のインプットが少ないという意味が理解してもらえたでしょうか?
⬇︎この話に関連した動画です⬇︎
これも本当によく聞かれる質問なんですが、「英検何級を持っていれば、留学できますか?」という、英語力を測る「ものさし」ですね。
日本の教育は、ある意味とっても分かりやすくて、「偏差値」があったり、それぞれの学校で試験の点数で順位付けされたり、成績評価されたりします。
ですから、「自分は今どのくらいのポジション(レベル)なのか?」が、誰の目から見ても分かるということですね。
英語に限らず、国家資格から民間の資格まで、日本には数え切れない多くの資格が存在します。
高校卒業資格や大学卒業資格などは、その最たるものですよね!
そして、人物を評価する時に、「あなたはどんな資格がありますか?」ということを質問されたりましす。
就職はもちろん、昇進・昇給の対象にもなったりします。
それらの良し悪しは別として、この考え方が根付いているので、「英語力=英検何級か?(TOEIC何点か?)」みたいなものが、皆さんにとって英語力を語る上で、分かりやすい目安となっているのでしょうね。
では、実際のところ、高校留学する人にとって、英検何級を持っているか?というのは、何か特別な意味があるのでしょうか?
結論を先に言いますね。
英検を持っているのは悪いことではありませんし、そのために努力したことは素晴らしいですが、英検2級だから留学してもOKで、3級だとダメというような基準はありません。
もっと言えば、英検を持っていても持っていなくても、留学生は全員、現地へ行った瞬間から「英語の壁」に直面します。
とっても現実的なシビアな表現ですよね。
しかし、皆さんを不安にさせようという意図はありませんよ(笑)。
何が言いたいかというと、「試験で測られる英語力」と「実際に通用する英語力」には、大きな差があるということを理解して欲しいんですね。
別の言い方をすれば、試験はテクニックでいくらでも点数は上げられますが、現地で本当に必要な英語力を身に付けようと思うと、「別の努力が必要」ということです。
(「努力の方法」については、後ほど説明します。)
我が家の話になりますが、留学娘のエリンは、高校留学する直前に英検2級をギリギリで合格しました。
もともと勘は良い方なので、試験ではそこそこ点数が取れる子なんですね。
でも、「実際の英語力は?」というと、簡単な日常会話でさえ聞き取れないし、言いたいことが言えないというレベルでした。
英文をスラスラ理解することもできなければ、まともな文章も書けませんでした。
とてもじゃないけれど現地の授業に付いていけるレベルじゃなかったんですね。
僕が客観的に見ていて、「あなたは本当にこのレベルで留学するの?」という感じで渡航の日を迎えたんですね。
まあ、留学スタートすると、いきなり「現実の英語の壁」に直面して、予想通り苦しんでいましたが・・・笑。
じゃあ、事前準備として英検の勉強なんて意味がないの?と疑問に感じる人がいると思いますが、さっきもお伝えした通り、「どんな努力も無駄にならない」というのが答えです。
けれども、試験でいくら高得点を取れても、それで留学生活が安心というわけではありませんし、反対に、試験では全く結果が出せないからと言って、留学が失敗するなんていうこともありません。
「目的」と「手段」を間違えないようにして欲しいなと思います。
自分が努力する目安や目標として、英検を利用するのであれば、それはそれでOKですし、全く別の方法で目標を決めて努力するのであれば、それでも大丈夫なんですね。
英語力の話をする時、多くの人は「日本の英語教育の批判」からスタートします。
確かにまだまだ改善の余地がたくさんあるのが現状ですが、問題は、その中身をよく考えずに、「日本でやっていたことはすべてダメ」というレッテルを貼ってしまうことにあります。
その一番大きなポイントとして取り上げられるのが、
「英文法なんて面倒だし、覚えたって使えないから意味がない・必要ない」というものです。
実際、中学校に入ってから「英語嫌い」になった人の多くが、その理由として「英文法の難しさ」を挙げます。
この記事を読んでくれている人の中にも、英文法を「悪の元凶」みたいに思っている人はいませんか?
しかし、僕は声を大にして言います。
「英文法は高校留学では最も重要なもの」の1つです。
英文法が理解できない人は、現地の学校でまともな成績を取ることはできません。
かなり強気なメッセージをお伝えしましたが、本当なんですね。
高校留学し始めた人に聞いた質問で、「留学前にこれをやっておけば良かったと思う後悔は?」と聞くと、多くの人が「英文法をもう少しきちんと学んでおけば良かった」と言うんですね。
英文を読むことも、書くことも、また英語を話すことも、すべて「英文法というルールの中で成立」します。
サッカーで例えるなら、「ゴールキーパー以外の選手が手を使ってプレーする(スローインを除く)」とか、「オフサイドのルールを知らずにプレーする」というレベルでは、絶対に試合に勝てないというのと同じです。
まあ、だからと言って、ルールブックを丸暗記してからサッカーをしましょう!という話ではないですよね(笑)。
「ボールの蹴り方」をマニュアル通り頭で覚えただけで、サッカーが上手になることはありませんから、一生懸命練習しなければいけないのは当たり前です。
つまり、ルールやマニュアルが、すべての問題を解決するわけではないということです。
とは言うものの、英文法を理解せずに「ブロークンな英語でも通じればOK」というような軽いノリで越えられるほど、留学生活は甘くはないんですね。
留学パパが皆さんのサポートのためにやっている「高校留学準備講座(MCAS)」でも、例えどれだけ英語力がある人であったとしても、必ず「Grammar(英文法)コース」を学んでもらっています。
「でも、英文法が苦手なんです・・・」
「中学や高校でも学んで来た英文法だけじゃ不足なんですか?」
そんな声も耳にしますが、僕がここでお伝えしている英文法は、難しい言葉を並べた参考書を丸暗記するようなものではありません。
◆日本語と英語は何がどう違うの?
◆ネイティブは英語という言語をどういうふうに理解して使っているの?
◆なぜ、特定のルールを守らないといけないの?(ブロークンになると何が問題なの?)
というように、英語を「道具」として使うために、最低限必要なルールや意味合い(ニュアンス・感覚)を正しく理解することを目的にした英文法のことなんですね。
学校や塾では、「英文解釈」であったり、試験で高得点を取るためのテクニックとして学ぶことが多い英文法ですが、それだと「英語嫌い(英語が苦手)」を増やしてしまいますよね・・・。
皆さんが今、どんな方法で英文法を学んだり理解したりしているかは分かりませんが、日本にいてできる高校留学準備の中で、最も大事にしてもらいたいのが「英文法の理解」なんですね。
「英語力を上げる」と言えば、単語力(ボキャブラリー)をアップすることと考える人は多いですよね。
言葉を覚えるというのは、英文法を理解するのと同じくらい大事なことだと思います。
知っていればいるほど、理解力は高まりますし、言いたいこと・伝えたいことも表現できますね。
では、皆さんは単語力を上げるために、どんなことをやっていますか?
分からない単語を一つ一つ調べる」という人もいれば、「(市販の)単語帳を覚える」という人もいるでしょう。
しかし、多くの人はこんな壁にぶつかっています。
「覚えても覚えても、すぐに忘れてしまうんです・・・」
「英検を取るために、必須の2,000語を覚えたいんですが、なかなか覚えられなくて・・・」
心当たりがある人もいるんじゃないでしょうか?
世の中に出回っている単語帳や、単語に関する本や記事などを見ていると、
「日常英会話を話すためには2,000〜3,000語の単語力が必要」とか、
「有名大学に合格するためには4,000〜5,000語くらいが目安」と表現されたものがたくさんあります。
そんなものを目にすると、「自分の単語力はまだまだだから、頑張って毎日10個ずつ単語を覚えよう!」ってなりますよね?
僕もこれまでの人生の中で、何度もそんな思いを感じて、ノルマを決めて努力をして来ました。
しかし・・・
実際に留学を経験してからは、そんな数字に踊らされるような勉強の仕方は一切やめました。
なぜかというと、「Aという単語にBという意味がある」というような、いやゆる「翻訳する覚え方」は、英語を学び始めた最初の頃は有益でしたが、「留学生活では全く通用しない」ということが、ハッキリと実感できたからです。
簡単に言うと、「使い方が分からない言葉」なんて、いくら知っていても意味がないということなんです。
具体例を上げてみましょう。
日本語で「聞く」という言葉がありますが、英語では何と言うでしょうか?
(考えてみてくださいね。)
簡単ですか?
僕はこの質問をされたら、こう言います。
「分かりません・・・」
えっ?アメリカの大学を卒業した留学パパが「聞く」という、中学生でも知ってそうな英単語を知らないの?って思いましたか?(笑)
本当に英語力のある人は、僕と同じように答えるはずです。なぜでしょうか?
「聞く」という言葉を聞いただけでは、どの英単語がふさわしい言葉なのか?が分からないからです。
・「人に分からないことを聞く(つまり、質問する)」という時に使う「ask」でしょうか?
・「音楽や人の話を集中して聞く」という時に使う「listen」でしょうか?
・それとも、「何か物音や人の話し声が聞こえた」という時の「hear」でしょうか?
実は、他にももっとたくさん「聞く」に該当する言葉はあります。
「聞く」という言葉を知らない日本人はいませんし、「ask」「listen」「hear」という英単語を知らない中高生もほとんどいないと思います。
でも、正しい使い方を知っている人はどれくらいいるでしょうか?
そして、それを即座に答えられる(とっさに使える)人はどれくらいいるでしょうか?
皆さんが「知っている(覚えた)」と思っている英単語が、「いつ・どんな場面で使われるのか?」まで理解していなければ、残念ながら海外では(もっと言えば日本でも)通用しないんですね。
単語力アップを目指して、できるだけたくさんの「数」の英単語を覚えたいと思うことも、その努力をすることも悪くはありませんが、本当に高校留学で必要な単語力は「使い方まで知っている単語がどれだけあるか?」です。
英語、というよりは言語習得において、最も重要な4つのスキルがあります。
「読む」「書く」「聞く」「話す」ですね。
そのどれもが大事ですし、理想を言えばすべて満遍なくスキルアップできたら言うことはありません。
でも、限られた時間の中で、高校留学する前に何に一番フォーカスして(何を優先して)頑張ったら良いか?という点については気になりますよね?
その答えをズバリ、お伝えしますね!
優先して取り組んだ方が良いスキルは、「リスニング」と「リーディング」です。
最初に誤解のないようにお伝えしますが、「ライティング」と「スピーキング」もとっても大事ですし、できないと相当困ります。なので、やらなくてOKという意味ではありませんよ。
なぜこの2つのスキルが最優先なのかについてお話しますね。
高校留学すると、とにかく分からないことだらけです。
まず親元を離れた生活ですし、人間関係もゼロから作っていきます。
生活面はもちろん、学校の授業内容の理解など、とにかく「自分が分からないことを理解する」というところからスタートするわけです。
生まれたばかりの赤ちゃんや、幼児をイメージしてみてください。
彼らは「何も分からない世界」へ突然放り投げられた感じですよね?
日本語にせよ、英語にせよ、全く理解はできませんし、そもそも世の中のことすべてが分からないところからのスタートです。
そんな彼らが最初にやったことは「周囲のこと見たり、人の話や言葉を聞く」ということです。
つまり、「インプット」ですね。
では、大人である私たちが、違う言葉である英語のインプットをするためには何をしますか?
そうです。「聞くこと(リスニング)」と「読むこと(リーディング)」です。
目の前の文章は私に何を伝えようとしているのか?をしっかり読んで理解できるようになることと。
周りの人たちが何を話しているのかをよく聞いて理解できるようになること。
それは日本でトレーニングできますよね?
その努力をしっかりとやっておくと、留学先でホストファミリーや先生、そしてクラスメイトがどんな話をしているかが理解しやすくなりますし、学校で出された課題もすぐに理解できますね!
リスニング力とリーディング力を磨いておけば、現地に飛び込んだ時に困ることはほとんどありません。
もちろん、話したり書いたりできれば、友達がすぐに作れたり、課題に取り組む時間も短縮できるので便利ですが、「スピーキング」と「ライティング」は、誰かと一緒に練習したり、添削をしてくれる人がいなければ、そう簡単にはスキルアップしません。
(だから、例えばオンライン英会話とか、留学パパがやっている高校留学準備講座のようなものが有効なんですね。)
一方で、「リスニング」と「リーディング」は、一人で学べます。
時間をかければかけた分だけスキルアップができるので、効果が出るのが早いんです。
試しに、1日1時間のリスニングと、1時間のリーディングを徹底して1年間続けてみてください。
それだけでも、英検2級くらいは合格できます。(リスニングセクションとリーディングセクションの話です)
繰り返しになりますが、英語力を総合的にアップさせるためには、4つのスキルを満遍なくやっていくのが一番良い方法です。
それぞれに色んな方法論があるわけですが、「高校留学に最も必要なスキルは何?」と聞かれたら、「まずは一人でもできるリスニングとリーディングを頑張りましょう!」とお答えしたいと思います。
高校留学で必要な英語力は、日本の学校の英語の成績がどうか?とか、英検で何級を持っているか?というような、限定した「ものさし」で測られるようなものではありません。
当然、「すべて英語の環境」で生活し、現地のネイティブの学生と一緒になって「英語で学ぶ」というのが高校留学です。
同じ英語の勉強であったとして、その目的が変われば、「英語に対する向き合い方や学び方」も変えなければいけませんね。
闇雲にこれまでやっていた方法で努力を続けても、無駄にはならないとは言え、かなり遠回りになってしまいます。
そうならないために、最も大切なヒントを今回ご紹介しました。
具体的な学び方についても気になる人が多いと思いますが、それはまた別の記事でお話できればと思います。
今回の記事について、ご質問や個人的にな相談などがあれば、ぜひ気軽にLINE@でメッセージくださいね。
その際には、ぜひ「今の皆さんの状況」や「希望する留学のこと」などを聞かせてくださいね。より具体的なアドバイスやお返事ができると思います。お待ちしていますね!