
語学学校での短期留学を考える人の多くは、こんな思いを持っています。
いきなり長期間の留学は不安だけれど、短期間なら海外生活を経験してみたい。
春休みや夏休みを利用して、英語力を伸ばすために短期留学してみたい。
将来の正規留学に備えて、語学学校で英語力を上げておきたい。
共通しているキーワードは、「英語力を伸ばすこと(英語力UP)」ですよね。
高校留学だけでなく、大学生や社会人の語学留学としても語学学校はとても人気があります。
だからこそ、「本当に英語力は伸びるのか?」という点を、出発前にきちんと知っておいてほしいと思っています。
この記事では、
- 短期の語学学校でどこまで英語力UPを期待できるのか
- そのために必要な心構えや過ごし方
- そして語学学校以外の選択肢
についてお話します。

交換留学・私費留学・短期留学の選び方

語学学校の短期留学|「英語力UP」を期待する前に知っておきたいこと
最初に、あらためて考えてみてください。
なぜ短期留学をしたいのでしょうか。
なぜ語学学校に通いたいのでしょうか。
数週間〜数ヶ月という限られた期間での留学は、長期留学とは違って「時間の使い方」がとても重要になります。
多くの人にとって、一番の目的はもちろん「英語力を伸ばしたい」ことだと思います。ただ、もし留学の目的が「英語力UPだけ」だとしたら、僕はこう伝えます。
英語力を伸ばすだけなら、留学しなくても、日本で努力すれば十分できます。
英語力を伸ばすだけなら、
留学しなくても、日本で努力すれば十分できます。
日本であれ海外であれ、「語学学校に通っただけ」で英語力が飛躍的に伸びる人は多くありません。
むしろ、語学学校でしっかり英語力を伸ばせる人は、日本にいても独学で着実にスキルアップできるタイプの人です。
これは、「語学学校には意味がない」という話ではありません。
ただ、「留学すれば英語力は必ず伸びる」という期待を持ちすぎると、「思っていたのと違った」という感想につながりやすいということです。
短い留学だからこそ大切なのは、「留学する目的」をしっかり持つことです。
外国語を身につけるには、本来とても長い時間が必要です。数週間〜数ヶ月の短期留学で、ネイティブのように話せるようになる人はほとんどいません。
それでも、「海外に出れば何とかなるかも」と期待したくなる気持ちはよく分かります。
ですが、「英語力UP」だけをゴールにするよりも、
- この限られた時間をどれだけ充実させられるか
- 日本ではできない経験をどれだけできるか
といった視点で、「英語力UP以外の目的」もセットで考えておく方が、留学の価値はぐっと高くなります。
そうすれば、帰国後に「こんなはずじゃなかった…」という後悔は生まれにくくなりますし、「行って良かった」と心から思える経験になるはずです。
僕はよく、「英語は単なる道具」だとお話しします。大事なのは
「英語を学ぶこと」そのものではなく、
「英語を使って何を学ぶか」「どんな経験をするか」
「英語を学ぶこと」そのものではなく、
「英語を使って何を学ぶか」
「どんな経験をするか」
という部分です。そこにこそ、留学の醍醐味と大きな価値があります。
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語学学校では英語力の大きな伸びが期待しにくい3つの理由
「それでも語学学校に行けば、英語力はかなり伸びるはず」と思う人も多いですよね。
ここでは、あえて少し厳しめに、「短期の語学学校に通っても英語力の伸びが期待しにくい理由」を3つにまとめてお伝えします。
理由①
クラスメイトは全員ノンネイティブ。インプットの質に限界がある
海外に行けば、英語を話すネイティブに囲まれて、「英語漬け」の毎日が過ごせる。
そうイメージしている人は多いと思います。
実際、ホストファミリーとの会話や、街に出たときに目や耳に入ってくる情報はすべて英語なので、英語に触れる量(インプットの量)は確かに増えます。
ただし、語学学校の中をよく見てみると、少し事情が違います。
語学学校で一緒に学ぶ生徒は、
全員「留学生」。
語学学校で一緒に学ぶ生徒は、全員「留学生」。
つまり、クラスメイトの英語は、どれもノンネイティブの英語です。
学校の中で、ネイティブで正しい英語を話しているのは、ほとんどの場合「先生だけ」です。
授業では、生徒同士のペアワークやグループワークも多く行われます。
アウトプットの練習にはなりますが、インプットする英語は、「文法があいまい」「表現が不自然」「発音が大きく違う」ということも少なくありません。
お互いに「何とか理解しよう」とする姿勢はとても大事ですが、「それが正しい英語かどうか」が分からないまま、授業が進んでいってしまうこともあります。
- 英語に慣れる
- 話すことに抵抗がなくなる
といった意味での効果はありますが、
- 「正しい英語」
- 「伝わりやすい英語」を身につける
という点では、インプットの質に限界があるという点は知っておいた方が良いでしょう。
もちろん、皆さんの英語力のレベルや、求めているスキルによっては、その環境でも十分意味がある場合もあります。
大事なのは、
「海外=必ず質の高い英語が学べる」とは限らない
という現実を知っておくことです。
理由②
生徒の目的とモチベーションがバラバラになりやすい
もう1つ、大きな影響を与えるのが「一緒に学ぶ人たちのモチベーションの違い」です。
例えば、あなたの目的が
「年単位の正規留学に向けて、英語力を本気で上げたい」
というものだったとします。
ネイティブの高校生や大学生と同じ教室で学ぶことを目標にしているなら、語学学校でもかなり気合いを入れて勉強したくなりますよね。
ところが実際には、
- 数週間だけ現地にいられればいい。
- せっかくだから楽しむのが一番。
- 授業以外は同じ国の友達と母国語で盛り上がりたい。
という感覚の人も、同じクラスにたくさんいます。モチベーションが違いすぎる人たちが同じ教室に集まると、「学びの空気」も大きく変わります。
自分ひとりが真剣に取り組もうとしていても、周りが「楽しく過ごせればOK」というスタンスだと、どうしても集中しづらくなってしまいます。
語学学校には、国籍も年齢も本当にさまざまな人が集まります。高校生、大学生、社会人。受験を控えている人もいれば、仕事の息抜きで来ている人もいます。
- どんな環境で学ぶのか。
- 自分の目的や目標に合った空気の中で過ごせるか。
これは、語学学校を選ぶうえで、とても大事なポイントです。

理由③
留学期間が短く、目標設定があいまいになりやすい
短期留学といっても、期間は数週間から、長くても数ヶ月程度です。
英語をマスターするにはあまりにも短い時間ですから、「短期間でネイティブ並み」は現実的ではありません。
ここでキーポイントになるのが、
- どこまでの英語力を目指すのか
- そのためにどのコースで何を学ぶのか
という、目的とプログラムの一致です。
例えば、語学学校に1ヶ月通う人がいて、
帰国後に英検2級合格を目指す。
そのために、このスピーキング強化コースを選ぶ。
というように、目標とプログラムがしっかり結びついているなら、短期間でも一定の成果が期待できるかもしれません。
ところが実際には、
- とりあえず海外に行ければOK
- 英語力を伸ばしたいけど、具体的な目標は決めていない
という状態で語学学校を選び、何となく勧められたコースに参加しているケースも多く見られます。
その結果、「短期留学したのに、英語力はあまり伸びなかった」と感じやすくなってしまうのです。
短い留学期間だからこそ大切なのは、「内容の濃さ」にこだわること。
ぼんやりと過ごしていると、あっという間に留学は終わってしまいます。
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それでも英語力が伸びる人の共通点|語学学校を活かす3つのコツ
ここまで、語学学校の短期留学で英語力を伸ばすことの難しさやリスクについてお話してきましたが、繰り返しになりますが、「語学学校は意味がない」ということではありません。
- どうしても春休みや夏休みといった限られた期間で留学したい。
- 短期留学でも、できる限り英語力を伸ばしたい。
そんな強い思いを持っている人が、「語学学校を最大限活かすための過ごし方」として意識しておきたいポイントを3つご紹介します。
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語学学校を活かすコツ①
日本人以外の友達をつくる
語学学校は、最も友達ができやすい場所です。
その分、「誰とどんな言葉で話すか」が英語力にも大きく影響します。
留学初期の不安や寂しさから、日本人の友達と固まり、日本語で過ごしてしまう人は少なくありません。
気持ちはとてもよく分かりますが、「限られた時間で英語力を伸ばしたい」という人にとって、日本語だけで過ごす時間はもったいない時間になってしまいます。
もう一つの壁は、
他の国の留学生も、自分と同じ国の人と固まりがち
ということです。これは日本人だけの話ではありません。
そんなときは、勇気を出して「一本釣り」を意識してみてください。
クラスメイトの中から一人、「この人と仲良くなりたい」と思う人を見つけて、授業中や休み時間に少しずつ距離を縮めていきます。
「今度の週末、一緒に◯◯へ行かない?」
「今日のランチ、一緒にどう?」
そんなふうに、少しずつ英語で話しかけてみるイメージです。
断られても大丈夫です。重くならず、気軽な雰囲気で誘ってみるのがポイントです。
留学生活が終わった時、「やればよかった」と思う後悔と、「やってみたけれど上手くいかなかった」後悔とでは、意味が全く違います。
同じ時間を過ごす友達を選ぶなら、日本人以外の友達を1人でも多く
それが、語学学校での時間を、英語力UPと成長につながる時間に変えてくれるはずです。
語学学校を活かすコツ②
授業は「予習重視」で参加する
もう一つ大事なのが、勉強の仕方です。
「学校で学ぶ=先生が教えてくれることをその場で覚えること」
と考えている人は多いと思いますが、語学学校では、それだけでは不十分です。
語学学校では、たいていテキストが配られ、どのレッスンをいつ扱うかが事前に分かります。
だからこそ、授業の前に「予習しておくこと」が非常に大事になります。
- 事前にテキストを読んでおく
- 出てきそうな単語や表現を調べておく
- 自分なりの例文(先生やクラスメイトへの英語での質問方法も含めて)を考えておく
こうしておけば、授業中は「新しいことをゼロから理解する時間」ではなく、「自分が予習した内容を実際に使ってみる時間」に変わります。
授業中に毎回知らない単語を調べていると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
分からなかったところや上手く言えなかった表現を、授業中に先生に確認する。
そんなスタイルで学ぶことができれば、短期間でも英語力はしっかり伸ばしていけます。
語学学校を「教えてもらう場所」から、
「自分で準備したことを試す場所」に変えられた人は、短期でも確かな成長を感じやすくなります。

語学学校を活かすコツ③
夜や週末は、できるだけネイティブと過ごす
語学学校でできた友達と過ごす時間も大切ですが、留学の最大の魅力は、やはり「ネイティブと一緒に過ごせる時間」です。
実際には、1日の大半は語学学校で過ごすため、現地の人と関われる時間は、夜や週末など、かなり限られています。
だからこそ、その時間をどう使うかが重要です。
一番身近なのは、ホストファミリーとの時間です。
- 食事の時間に、自分から話題を振ってみる
- 「一緒に◯◯へ行ってみたい」と素直に伝えてみる
- 家族の友人や知人との集まりに参加させてもらう
こうした行動が、「生きた英語」と「リアルな文化」に触れるチャンスにつながります。
- 日曜日に一緒に教会へ行く
- ホームパーティーに参加する
- 現地のコミュニティに混ざってみる
など、良い経験になります。
大切なのは、「せっかくの留学生活だから、一人でも多くの人と会い、一つでも多くの経験をしたい」という気持ちを、言葉にして伝えることです。
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「英語力」だけじゃない!語学学校・短期留学で得られる価値
ここまで、「短期の語学学校では、期待するほど英語力が伸びないことも多い」という話を中心にしてきましたが、視点を少し変えると、語学学校・短期留学ならではの価値もたくさん見えてきます。
例えば、次のようなものです。
- 知らない環境に一歩踏み出したという「自信」
- 様々な国や文化の人と関わる「異文化理解」
- 自分の将来や進路について考える「きっかけ」
英語力の伸びだけで留学を評価してしまうと、「思ったほど伸びなかった」と感じたときに、全てが無駄だったように思えてしまうかもしれません。
でも、実際には、
- 「英語で授業を受けてみた」
- 「他国の友達ができた」
- 「自分の意見を伝えようとしてみた」
といった、一つひとつの経験が、その後の人生に大きな影響を与えることがあります。
英語はあくまでも道具です。
英語を通して「どんな経験をするか」
その経験から「何を感じるか」こそが、短期留学の大きな価値だと考えています。
英語を通して「どんな経験をするか」
その経験から「何を感じるか」こそが、短期留学の大きな価値だと考えています。
語学学校が向いている人・向いていない人|他の留学スタイルとの比較
語学学校での短期留学がぴったり合う人もいれば、別のスタイルの方が合っている人もいます。
語学学校の短期留学が向いているのは、例えばこんなケースです。
- 春休み・夏休みなど、限られた期間で海外生活を体験したい
- 英語の授業を集中的に受けて、「英語に慣れる」きっかけが欲しい
- 将来の正規留学に備えて、まずは海外や英語に触れてみたい
一方で、次のような人は、語学学校以外の選択肢も検討した方が良い場合があります。
- 高校生のうちに、現地の高校の授業を受けてみたい
- 将来、年単位の正規留学を真剣に考えている
- 英語力UPだけでなく、「現地の学校生活」そのものを体験したい
その場合は、高校の交換留学や私費留学、または「高校での短期留学プログラム」なども視野に入れてみると、選択肢が広がります。

後悔しないための短期留学の目的・計画の立て方
最後に、「短期留学で後悔しないための目的・計画の立て方」を簡単に整理しておきます。
① 留学の目的を3つくらいに絞って言葉にすること
- Ex.1 英語に慣れること
- Ex.2 海外での生活を体験すること
- Ex.3 次のステップ(正規留学や受験)へのヒントを得ること
など、自分にとって大事なものを、紙に書き出してみてください。
② 帰国後にどんな自分になっていたいかをイメージすること
英語のテストの点数だけでなく、「どんな経験をして、何を感じたいか」というところまで描いてみると、プログラムの選び方も変わってきます。
③ その目的に合ったプログラムかどうかを冷静にチェックすること
パンフレットの雰囲気や言葉だけで判断するのではなく、
- コースの内容
- 授業時間の配分
- 滞在先の環境
などを見ながら、「自分の目的とずれていないか」を確認してみてください。
短期留学は、計画の立て方次第で、満足度が大きく変わります。
「何となく英語力を伸ばしたい」という気持ちから一歩進んで、「何のために留学するのか」を自分の言葉で言える状態になっておくことが、何よりの準備になります。
語学学校そのものの仕組みや
\コースの種類を客観的に知りたい人/

まとめ:語学学校を「目的」にせず、自分の未来を見据えて短期留学を選ぼう
ここまで、短期の語学学校で英語力がどこまで伸びるのか、そしてその限界や工夫の仕方についてお話してきました。
短期留学で人気の語学学校は、決して「ダメな選択肢」ではありません。
ただし、「語学学校に行けば英語力が劇的に伸びる」というイメージだけを頼りに決めてしまうと、期待とのギャップを感じやすくなります。
大切なのは、
- 自分は何のために留学するのか
- どんな経験をしたいのか
- 帰国後の自分に、どんな変化を期待しているのか
をしっかり考えたうえで、「その目的に合った方法として語学学校を選ぶ」のか、それとも「別のスタイルの短期留学を選ぶ」のかを見極めることです。
短期間であっても、自分の目的や目標に沿った行動を一つでも多く重ねていけば、英語力は必ずついてきます。
それ以上に、きっと「人生の宝物」と呼べる経験が増えていきます。
この記事を読んだあとにできる「次の一歩」
短期の語学学校をきっかけに、高校留学(交換留学や正規留学)そのものに興味が出てきた人は、よかったら覗いてみてください。
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書籍:『中高生の海外留学〜知るたび、自分と未来が広がる本〜』
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