この記事を書いた「留学パパ」はこんな人。
【お願い】
この記事は最初に執筆した2021年の為替レートを元に書いています。(USドル=約105円、CANドル=約85円、NZドル=約72円、AUSドル=約85円)
ご覧いただく時点の円相場と対比してご理解ください。
「高校留学って費用が高いんですよね?」
「我が家はお金に余裕がないんですけど、高校留学はできますか?」
「高校留学するには、どれくらい費用があれば良いですか?」
留学パパにLINE@から「お金」についての相談が多く寄せられています。
もちろん、中には「費用のことは全く心配しなくても大丈夫!」というご家庭もあるでしょう。(うらやましい・・・)
けれども、この記事を見てくれている多くの皆さんは、「手持ちの限られた予算で、高校留学ができるんだろうか?」という不安を持っている人だと思います。
もちろん、皆さんお分かりのように、進路選択というのは「その目的」が一番大事ですから、「費用で選ぶ」というのは、本末転倒な話なんですよね・・・。
ただ、現実問題として、高校留学って日本の高校に通うのとは比べものにならないくらい多くの費用がかかります。
僕も親の立場なので良く分かるんですが、費用が高過ぎると、いくら子供たちが「留学したい!」と言っても、希望を叶えてあげることはできません。
ということで、今回のテーマは、「高校留学する目的」は一旦脇に置いておいて、
「費用から逆算して選ぶ高校留学」という切り口で、皆さんにとって、「より現実的な選択肢は何か?」を見つけるヒントとなる情報をお伝えしたいと思います。
ぜひ、最後まで読んでくださいね。
皆さん、自分が思い描いている「高校留学」がありますよね?
でも、それは100人いれば、100人とも違う高校留学のはずです。
1ヶ月間の短期留学かも知れませんし、ある人にとっては1年間の交換留学かも知れません。
ひょっとしたら、3年間かけて現地の高校を卒業したいという希望を持っている人もいるでしょうね。
しかし、「費用」という点で見てみると、同じ「1年留学」だったとしても、皆さんが希望する国や期間、学校によって、全く違う金額になるんですね!
そうなると、「いくらお金があれば大丈夫なの?」という質問には誰も答えられません。
例えが分かりにくいかもしれませんが、ちょうど「車が欲しいんだけど、費用はいくらかかるの?」と聞かれているのと同じ感じなんですよね・・・。
国産の軽自動車が欲しいのでしょうか?それともワンボックスですか?ひょっとしたら、ベンツやBMWといった外国製の自動車でしょうか?
人それぞれ、車に乗る目的も違うでしょうし、目的が違えば、購入する車も変わってきます。当たり前ですが、費用はバラバラですよね?
家を買うのも、住む場所によって土地の値段は違いますし、作る家の大きさや設備によって、費用には大きな差が出てきます。
高校留学の場合は、渡航先の国、留学期間、私立高校か公立高校か、そして、都会か田舎かなど、どのエリアに滞在するのかによって、費用は違います。
さらに言うと、渡航先によっては航空券代も違えば、皆さんの希望でかける海外保険の金額も違います。そして、現地でのお小遣いも人それぞれですよね。
一言で「高校留学はこれくらいかかります」とは言えないんですよね。
これからお伝えする「高校留学にかかる費用」についての情報は、そんな皆さんの「個別の希望」は考慮していません。
あくまで、「その予算なら、これくらいの選択肢がありますよ」というものなので、それを前提に読み進めてもらえたらと思います。
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個別の希望や高校留学する目的は脇に置いておいて、「手持ちの予算で、どんな高校留学ができるの?」という質問に正面からお答えしていきいと思います。
最初に、今回お伝えする費用に「含まれているものと、含まれていないもの」を先に明記しておきますね。
【費用に含まれているもの】
・現地の学校に通う授業料(学費やプログラム費)
・現地での衣食住に関わる滞在費
(ホームステイ・寮など ※原則として3食含まれます。)
【費用に含まれていないもの(皆さんが個々に用意する別途費用)】
・現地までの航空券代
・海外留学保険
・携帯電話代
・お小遣い(交際費・食費・洋服代など)
・学校までのバス代(徒歩や自転車の場合は不要)
・パスポート、およびビザ申請費
・留学エージェントに支払う手数料やオプション費
(各社によって内容や金額は異なります。)
あと、これから使う言葉を少し整理しておきますね。「留学の種類(タイプ)」についてです。
なお、特別な表記がない場合は、すべて「私費留学」です。
留学先については、欧米英語圏を対象としています。
フィジーやフィリピンなどの母語以外に英語を公用語としている国は除きます。
また、為替相場の影響や、学費値上げなどの関係で、予算内に収まらない場合もあります。
(個別の学校情報は、都度それぞれに問い合わせしてくださいね。)
【重要!追記】円安の影響を受ける前のおおよその費用(金額)で記載しています。
カナダドル=85円、アメリカドル=105円、NYドル=70円、AUSドル=80円。
現在の為替相場で再計算して目安にしてくださいね。
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それでは、手持ちの予算が少ない方から順に見ていきましょう!
予算を50万円以下で抑えたい人でも、短期間であれば海外経験をすることがきます。
【実現可能な選択肢】
◆国を問わず、数週間の短期留学
春休みや夏休みを利用して、「海外生活を経験する」という目的で、多くの人がチャレンジしていますね!
国については、どの国でも語学学校や大学などが、さまざまなプログラムを用意しているので、留学エージェントから資料を取り寄せて、比較検討してみると良いですね!
短期留学についての記事で詳しくお話していますが、特に滞在期間が短い留学の場合は、「留学して何をしたいのか?」という目的を明確にしておくことが重要です。
例えば、単に「アメリカに行って、海外生活を経験したい!」という漠然とした感じではなくて、「アメリカ人の週末の過ごし方や、夫婦や家族との関係性について、日本とどう違うのかを比較したい!」というように、具体的なテーマを決めておくと、より充実した短期留学になると思います。
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予算が100万円程度になってくると、少し滞在期間が長くなりますね。
【実現可能な選択肢】
◆国を問わず、1ヶ月〜1ヶ月半程度(夏休み期間)の短期留学
◆ニュージーランド・オーストラリア・カナダの一部の公立高校への数ヶ月間の短期留学
予算が100万円になったとしても、夏休みなどの観光シーズン(繁忙期)に留学するとなると、どの国も全体的に費用が高くなるので、コスパは悪くなります。
(航空券代もかなり高くなりますよね・・・)
一方で、夏休みや春休みなどの時期を外すと、語学学校などではなく、海外の高校に短期間の留学をすることも可能です。
限られた予算だけど、現地の高校生活を味わってみたい!という人にとっては、嬉しい選択肢ですよね!
例えば、ニュージーランドやオーストラリア、そしてカナダの公立高校へ、1学期間(数ヶ月程度)のターム留学ができます。
但し、いずれの国も、学校や教育委員会によって学費や滞在費が違うので、どの高校でも予算内で自由に選べるということではないので、しっかりとリサーチしましょう!
ちなみに、アメリカ・イギリスなどは、公立高校への私費留学はできません。(交換留学か私費留学のみです。)
注意してくださいね。
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予算が150万円まで用意できるとなると、1年間の留学も選択肢になってきます。
【実現可能な選択肢】
◆アメリカ・イギリス・ニュージーランド・オーストラリアへの1年間の交換留学
◆カナダ・ニュージーランド・オーストラリアへの3ヶ月〜半年間の公立高校への短期留学
「日本で通っている高校を休学して、1年間というまとまった時間を海外で過ごしたい!」という人のニーズに最も安く応えられる留学タイプが交換留学です。
交換留学についての詳細は別の記事で説明していますが、1年間の海外経験は、英語力の向上はもちろん、現地生活を色んな面で満喫できるという意味において、本当に魅力的ですよね!
但し、注意が必要なのは、「カナダ」です。
カナダは交換留学は利用できないんですね。
公立高校への留学は私費留学のみになります。なので、予算150万円以下だと難しいんですね・・・。
予算150万円以下だと、もう一つの選択肢が考えられます。
それが、カナダ・オーストラリア・ニュージーランドへの3ヶ月〜半年間の短期留学です。
現地の学校で1学期間、または2学期間のターム留学ができるんですね!
さっきご紹介した予算100万円以下の場合と違って、このくらいの予算であれば、どの学校でも自由に選べます。
でも、同じ費用なら1年間行ける交換留学の方が良さそうな感じがしますよね?
しかし、交換留学は学校が選べないというデメリットがあります。
その他にも、私費留学とは違う点がいくつかあるのと、「1年間は長すぎる」という人もいるので、皆さんの希望に合わせて選択すると良いですね。
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予算が200万円くらい用意ができる場合は、公立高校だけではなく、私立高校も選択肢に入ってきますね。
【実現可能な選択肢】
◆カナダ・ニュージーランドの一部の公立高校への1年留学
◆各国の一部の私立高校への半年間の短期留学
予算が200万円あれば、カナダとニュージーランドの一部の公立高校に1年間の私費留学が可能になります。
さっきもお伝えした通り、カナダは交換留学がありませんから、1年間というまとまった期間のカナダ留学を考えている人は、200万円が最低必要ということになります。
但し、予算200万円で留学できる学校(教育委員会)は限られています。
また、学費や滞在費が年々値上がりしていて、為替相場の影響も受けるので、もう少し余裕があった方が選択肢は広がりそうです。
そして、安く留学できる学校というのは人気もあるため、定員いっぱいで締め切られる可能性もあるので、早めに申込をする必要がありますね。
そして、予算200万円からは、私立高校を選ぶこともできます。
留学期間は半年程度の1学期間の留学(ターム留学)になります。
多くの私立高校は全寮制のボーディングスクールですから、「海外であこがれの寮生活を過ごしたい」という人には、貴重な経験ができる留学になりますね。
しかし・・・
私立高校は名門であればあるほど、学費や滞在費が高く、年間で1000万円くらいの費用がかかる学校も多いです。
ですから、予算200万円だと、留学できる高校の数は限られてくるという点に注意してくださいね。
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予算が300万円くらいになると、公立高校への1年留学はかなり現実的になります。
【実現可能な選択肢】
◆カナダ・ニュージーランド・オーストラリアの公立高校への1年留学
欧米英語圏で公立高校への留学が可能なのは、この3つの国ですが、予算が300万円あれば、大抵の高校に留学することができます。
もちろん、交換留学より費用はかかりますが、自分が学びたいことが明確にある人や、住みたい場所がハッキリしている人にとっては、私費留学のメリットは大きいですよね。
但し、1つだけ大事なポイントを理解しておいてください。
カナダやニュージーランドについては、数多くの公立高校の中から、より費用を抑えた留学先が選べます。
しかし、オーストラリアに限っては、例えば230万円とか250万円くらいに費用を抑えたいと思っても難しいんですね。
オーストラリアの公立高校へ留学は、どの州(教育委員会)も、学費と滞在費の最低費用が300万円程度だと考えておきましょう。
(実際にはその他の費用もかかるので、350万円くらいはかかります。)
国や学校(教育委員会)によって、色んな違いがあるのが、高校留学の難しさですよね・・・。
予算が450万円くらいになると、海外の高校の卒業を目指した「卒業留学」が視野に入ってきますね。
【実現可能な選択肢】
◆カナダ・ニュージーランドの一部の公立高校への2年間での卒業留学
◆各国の一部の私立高校への1年留学
「海外の高校を卒業したいけど、費用をできるだけ抑えたい」という人が選ぶのが、高1までの単位を日本の高校で取得して、高2から2年かけて現地の高校を卒業するという方法です。
しかし、予算が450万円以下ということであれば、2年間での卒業留学が可能なのは、カナダかニュージーランドの一部の公立高校になります。
残念ながら、オーストラリアの公立高校は2年間での卒業留学はできません。
これは費用面もそうですが、教育システム的にも難しいんですね。
オーストラリアの公立高校は、英語力が不足しているとESLコースを取らないといけませんが、ESLコースを受講している間は、ネイティブの学生と同じ正規授業を受けることができません。
つまり、2年間ですべての単位が取れない可能性が高いということなんです。
次に、予算が450万円あるという前提であれば、どの国でも一部の私立高校に1年留学が可能です。
すでにお話した通り、私立高校は全体的に費用がかなり高額になります。
予算450万円で行ける高校もありますが、倍以上かかる学校もあります。
「名門」と名の付く高校へ行くのは難しいかも知れません。(そもそも名門校は1年留学の受け入れをしてくれない場合がほとんどです・・・。)
でも、どうしても全寮制のボーディングスクールで、1年を通して学んでみたい!という人は、どの国であっても、予算内の高校を探すことは可能ですよ。
さて、高校留学にかけられる合計の予算が700万円程度ある場合は、一部の公立高校で3年間の卒業留学をすることが可能です。
【実現可能な選択肢】
◆カナダ・ニュージーランドの一部の公立高校への3年間での卒業留学
「どうせ高校留学するなら、中学校を卒業してから3年間行きたい!」と考えている人も多いですよね?
3年間での予算が700万円。
年間では平均230万円程度になりますから、カナダとニュージーランドの一部の公立高校へ、3年かけた卒業留学をすることが可能です。
ただ、注意が必要なのは、都市部の学校になると、700万円では正直厳しいです。
少し郊外のゆったりした環境で、しっかりと学びたいという人にとっては、予算700万円という金額が用意できれば、卒業留学できるんですね!
予算が900万円程度になると、かなり余裕が出てきますね。
公立高校であれば3年間、そして、費用の高い私立高校へも、1年留学が可能になります。
【実現可能な選択肢】
◆カナダ・ニュージーランド・オーストラリアのほぼすべての公立高校へ3年間での卒業留学
◆各国のほとんどの私立高校への1年留学
「年間予算300万円×3年間」という単純計算になりますが、なかなか大きな金額ですよね。
カナダ・ニュージーランド・オーストラリアのほとんどの公立高校に3年間通って、卒業ができるくらいの費用になります。
実際には、留学エージェントに支払う手数料や海外保険代、航空券代やお小遣いなどのその他費用がかかるので、総額では1,000万円を超えて来ます。
「右から左へすぐに用意できます」と言える人は限られてくるかも知れませんね。
ここでは詳しく紹介しませんが、教育ローンを上手く活用するなど、ひと工夫が必要になってくる金額ですね。
しかし、多くの中高生の皆さんは「海外で高校3年間を過ごしたい。現地の高校を卒業したい!」という思いがあると思います。
ほぼすべての公立高校が選択肢に入る費用が900万円という金額になるので、検討する際の参考にしてもらえたらと思います。
【関連動画】
最後にご紹介するのが、予算1,200万円以下で実現可能な高校留学です。
【実現可能な選択肢】
◆各国の比較的リーズナブルな私立高校への3年間の卒業留学
「比較的リーズナブル」という言葉で表現した理由は、もうお分かりですよね?
私立高校については、天井がかなり高い(年間1,000万円を超える)名門校も数多く存在します。
ですから、年間予算が400万円程度ということは、私立高校の中ではかなりリーズナブルと言えます。
「この金額でリーズナブルですか?」という声も聞こえて来そうですが、世界は広いですよね・・・笑。
皆さんがどんな高校留学にどんな可能性を感じ、どういう目的を持って留学しようとしているのか?は分かりませんが、ボーディングスクールならではの良さは沢山あります。
予算が許すのであれば、最高の環境を求めて、色々とリサーチしてみるのも楽しいですよね!
ちなみに、これ以上の予算で実現可能な留学については、ご紹介は控えますね。
数千万円以上の金額になりますが、その予算が捻出できる人は、おそらくこの記事は読んでいないと思うので・・・。
今回の情報は、皆さんが「どの国のどんな学校に、どのくらいの期間留学したいか?」という一般的に聞かれる質問から導き出した費用ではなく、「手持ちの予算ありき」の高校留学の選択肢についてお伝えしました。
かなり独断と偏見でまとめると・・・
■夏休みに1ヶ月程度の語学留学をしたり、数ヶ月間だけ現地の高校に通ってみたいという「短期留学」を希望している人にとっては、予算100万円が一つの目安になります。
■何が何でも1年間は海外で生活したい!という「1年留学」を希望している人は、予算150万円を目安に「交換留学」を選択しましょう。
■どうしても海外の高校を卒業したい!という人は、予算450万円を目安として「2年間での卒業留学(カナダ・ニュージーランドの公立高校)」を検討するのがおすすめです。
すでにお伝えした通り、予算は多ければ多いほど選択肢は広がりますが、あえて「予算をギリギリまで抑えたい」という人のために、目安の予算で選択可能な高校留学を挙げてみました。
いかがでしょうか?
「そんなに費用がかかるなら無理・・・」と思った人は、諦める前にぜひ以下の記事と動画をご覧ください。
きっと何かのヒントになると思います。
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