この記事を書いた「留学パパ」はこんな人
留学パパは、心から「高校留学を考える人を応援したい!」と思っています。 でも、一方で「すべての人が高校留学をした方が良い」とは思っていないんですね・・・。
10代の未成年である皆さんにとって、親元を離れて、文化や習慣も違う、そして、言葉もあまり通じない海外での生活です。
最初から不安だらけのチャレンジですよね?
色んな面で日本とは違うし、困ったことがあっても頼れる両親もいなければ、これまで仲の良かった友達だって、何の手助けもしてくれません。(話くらいは聞いてくれると思いますが・・・)
別に不安がらせようとか、ネガティブなことを言いたいわけではありませんよ(笑)。
そうではなくて、「高校留学の現実を正しく知る」ということ同時に、「高校留学には向き・不向きがある」ということを理解してもらいたいんですね。
高校留学するまでは、どんな人でもテンションが高くて、希望や期待に胸を膨らませるものです。
留学エージェントに相談すれば、「ますます高校留学したくなる(要するに営業トークでモチベーションアップする)」だけで、「あなたには高校留学は向きません」とは言われないはずです(笑)。
しかし、もし皆さんが高校留学に不向きなタイプだったとしたら・・・
「そんなの先に言ってよ!」って後悔しないために、
僕個人の留学経験と、これまで関わった多くの中高生の様子を見ていて、「こういうタイプの人は高校留学はしないほうが良いんじゃないかなぁ」と思う点を5つにまとめたので、ご紹介したいと思います。
もし現時点で、この5つの特徴の中で、1つでも当てはまるという人は、「その考え方や行動を改める」か、そうでなければ「高校留学することを考え直す」ことをおすすめします。
冗談ではなくて、僕が皆さんの親だったとしても、きっと「そんな感じでは高校留学を応援できない」って言うと思います(笑)。
それでは、どういった特徴なのか、1つずつ見ていきましょう!
「当たり前」過ぎる話なんですが、勘違いしている人が多いので、きちんと説明したいと思います。
まず、海外の高校へ行きたい!という人の中には、「日本で学ぶことの価値・意味が分からない」という人がかなりの割合でいます。
確かに、日本の学校の勉強って、「暗記中心」だったり、「テストの点数でほぼ評価が決まる」という感じで、勉強の目的が「受験や就職のため」と感じている人は多いですよね。
それは事実ですし、間違っていないんですね。
でも、「勉強が嫌い」というのは、話が違うんです。
そもそも学校って、勉強をするために行くところです。
ただ、その目的が「受験」だったり、勉強の仕方が「暗記中心」だったりという日本の現状があるだけであって、勉強の内容や勉強そのものが間違っているわけじゃないんですね。
(多くの人が勘違いしているポイントです。)
例えば、僕が今書いているブログの内容だって、皆さんにとっては、しっかり理解して、自分で思考を深めるという意味で、「勉強の一つ」です。
他人の意見や主張、知識や情報を理解するために本を読んだり、ネットで調べたり、また、自分の考えを相手に伝えるために文章を書いたりするのが嫌だという人は、絶対に高校留学をしてはいけません。
日本では、「目的と手段」を間違えた教育が長年続いて来てるので、「勉強する」ということに価値を見出せない人が増えてしまって、「勉強嫌い」を生んでいるんだと思います。
僕も受験勉強をしてきた人なので、気持ちはよ〜く分かります。
でも、海外の高校では、ある意味「日本の学校以上に、学びの質を重視している」んですね!
どういうことかと言うと、
海外では、自分の知らないこと(幅広い分野)について深く、分析的に理解し、そして、自分が学んだことに対して「暗記」をするのではなく、自分の考えを整理して、相手に納得してもらうために文章や口頭で表現する力が求められます。
これは、皆さんが思う以上に、日本人の私たちにとっては、かなりハードルの高いことなんですね!
なぜなら、日本の教育ではこの部分については、あまり力を入れていないからです。
もちろん、海外の高校は選択科目も多くて、「自分の興味ある分野」を学ぶ機会もあって、楽しいこともいっぱいあります。
でも、それだって基本的な考え方(理解して、考えて、行動する)は同じなんですね。
だから、「勉強が嫌いなんです」とか、「できれば、試験もなくて、好きなことだけやりたい」と思って、日本の高校から逃げるような気持ちで留学するという人がいるとしたら、僕は全力で止めますよ!(笑)
「日本で学ぶこと」が、どれくらい高校留学の役に立つのか?また、それがどれくらい大切なことなのか?をお伝えしている動画があります。ぜひご覧くださいね。
次にお話するのは、何事においても「自分がやるべきことはすべて親や先生など、周りが与えてくれるもの」と思っている人は、考え方を改めてましょう。
日本では「黙って人の話を聞くことが美徳」とされている文化がありますよね?
逆に、「私はこう思う」とか、「私はこうしたい!」みたいな言動をする人は、煙たがられることだってありますね・・・。
日本にいたら「従順な人」というのを「素直な人」と置き換えて解釈されて、長所と見られる傾向が強いんですが、一歩海外へ出ると、全く反対のリアクションをされます。
「話さない=考えていない」
「行動しない=やりたくない」
という理解なんですね。
簡単な例で言うと、ひとりぼっちでランチをしていても、誰も気にしません。
むしろ、「この人は今、一人になりたいんだね。じゃあ、放っておいてあげよう」という認識をされます。
だから、いくら寂しいと思っていても、それを声に出したり、行動に変えることができない人は、何の問題解決もできないというわけです。
友達関係やホストファミリーとの関係など、あらゆる人間関係において、同じことが言えるんですね!
もう一つだけ例を挙げると、学校の授業や課題についても、受け身で積極的になれない人は相当苦労します。
先生が言うことが理解できない場合、選択肢は2つだけです。
「友達に聞くか、先生に聞く」です。
自分が理解できないことは、先生の責任ではなくて「自己責任」と考えるのが海外の教育の基本です。
でも、もし分からないことがあって先生に聞きに行けば、それに対して答えるのは「先生の義務」なんですね!
だから、何度でも好きなだけ、自分が理解できるまで先生のところへ行くというのは、迷惑とかじゃなくて、歓迎されるべきことなんですね。(成績評価も上がります!)
もちろん、先生じゃなくても、周りのクラスメートに聞くのもOKですよ。
あと、提出した課題やテストの評価が悪ければ、「何が間違っているのか?」「どうすればもっと良くなるのか?」を先生にアピールしなければ、その評価について「納得している」と思われるだけです。
「どうしたの?最近、課題がきちんと出来ていないよね?」なんて、声を掛けられることはほぼありません・・・。
ドライな感じもするかも知れませんが、これが海外で言うところの「フェア(Fairness)・公平」ということなんですね。
それでも、もし「私は日本人だし、こういうキャラだから、積極的にはなれません」という人がいるんだとしたら、絶対に高校留学しない方が良いタイプです・・・汗。
いろんな問題があるのが高校留学です。
というより、人生って「問題の連続」ですよね?
問題が起こった時、その原因について、「私は悪くない。悪いのはこの環境や周囲の人だ!」って思いたくなることがあります。
でも、よ〜く理解しておかないといけないのは、その環境を選んだのは、他ならぬ「あなた」なんですよね(汗)。
問題があったとしたら、
「どうやったらそれを解決できるだろうか?」
「そもそも、これは問題と言えるほどのことなんだろうか?」
というように、冷静に考えて行動できるようでなければ、高校留学は向かないんですね。
僕の座右の銘の1つで、エリンにもよく話している言葉があります。
「他人と過去は変えられない。変えられるのは自分と未来だけ。」
「こうなったのは誰のせい?」なんて考えてみたところで、日本であれば同情を買うこともできるかも知れませんが、海外では全く相手にもされません。
それどころか、「間違っているのはあなたでしょ!」って、逆ギレされるのがオチです(汗)。
例えば、英語力が不足して上手くコミュニケーションができないという問題があったとしましょう。 (留学生のほとんどは、最初はこれで苦労しますね・・・)
英語力が足りないのは、留学前から分かっていたことで、そのための努力が足りなかったのはすべて自分の責任です。
「周りのクラスメイトは自分のことを相手にしてくれない(話しかけても会話が弾まないし、誘われることもない)」という状況があったとしても、それは自分の英語の理解力と表現力不足が原因なので、行動を変えるしかありませんよね?
(もっと英語力を磨くとか、積極的に話しかけるとか)
「こんなはずじゃなかった・・・」なんて言っても、何の解決にもならないんですね。
問題の原因に対して、他人や環境を責めるんじゃなくて、「自分がどう変わるか?」という視点で物事を考えられる人でなければ、辛い留学生活が続くことになるんです・・・。
辛い時は思いっきり泣けば良いと思います。
でも、しっかり悲しんだ後は、「さて、次の行動は何をする?」って、切り替えができる人だけが、高校留学を満喫できる人なんじゃないかなぁと思うんですね。
エリンがホストファミリーとの関係について悩んでいた時に、どういう行動を取ったか?について、お伝えしている動画です。
ぜひ参考にしてくださいね。
留学パパの家庭では、「やる前からできない理由を言う」ことはご法度です(笑)。
「泳げるようになったらプールに入ります」なんて言う人がいたら、皆さんはどう思いますか?
「ごちゃごちゃ言わずに入ってみれば?」って思いますよね〜。
これと良く似た質問や相談をよく受けるんですね(汗)。
「英語ができないんですけど、高校留学はできますか?」
「エリンちゃんのように料理もできないし、特技もないので、友達ってすぐにできますか?」
「単位を落とさずに3年(2年)で卒業できますか?」
「挫折したら中卒になるんですよね・・・」
「どう言われるか不安で、親にも先生にも高校留学のことが言い出せないんです。」
皆さんなら、どう答えますか???
僕の答えは決まっています。
「それで、◯◯さんはどうしたいの?」
人間がやることで不可能なことって、そんなにあるのでしょうか?
もちろん、100m走を10秒で走るとか、超人的な能力が必要なものは別として、人が本気で何かをやりたい!と思った時に、できないことってあるんでしょうか?
よく「できなかった」というような残念な話とか後悔の言葉を聞く度に思うんですね。
それは「できなかった」のか?「やらなかった」のか?
どちらなんでしょうね???
「海外で友達ができなかった」のではなくて、「友達を作ろうとしなかった(具体的な行動をしなかった・やり続けなかった)」のでは?と思うことが多いんですね。
「英語力が伸びなかった」のではなくて、「伸ばすための努力を怠った」だけじゃないかと・・・。
ちょっと厳し目な表現になってしまいましたが、「できない理由を探すプロ」「やらない理由を言うプロ」である人は、高校留学はしない方が良いです。
この記事を読んでくれている皆さんが、そんなプロじゃないことを祈っています(笑)。
「新しいチャレンジをする時に勇気が欲しい人」に向けた動画を作りました。
最後の特徴ですが、これは留学パパが個人的にどうかなぁと思っている内容で、「そんなこと重要じゃない!」って思う人もいるかもしれません。
でも、大事だと思っているので5つ目のポイントとしてご紹介しますね!
「挨拶・返事」って、人としての最低限のマナーであることは、皆さんが小さい頃からご両親や先生から言われてきたことだと思います。
でも、最近では大人たちがあまり口やかましく言わなくなったことと、SNSなどでメッセージでのやり取りが増えたこともあって、個人差が大きくなってきてるのかなぁと感じています。
人と会話する時に、最初に交わす言葉は「おはよう!こんにちは!」だし、何かをしてもらった(教えてもらった)ら「ありがとう」ですよね?
人から呼ばれたり、頼まれたりしたら、元気よく「はい!」って言う。
たったそれだけのことですが、かなりの人が言えないんです!
で、そういう人に限って、「海外で友達ができますか?」「英語が分からない時はどうすれば良いですか?」というような質問をくれたりします。
海外では、特に最初の頃は、自分が「助けること」よりも、「助けられること」の方が多いです。
皆さんが逆の立場(助けてあげる立場)だとして、どんな人であれば「気持ちよく助けてあげよう」と思うでしょうか?
「挨拶・返事」という、基本的なコミュニケーションができない人の頼みごとや相談に乗ってあげようって思いますか?
あと、これは僕の日本人としてのプライドみたいなものですが、
海外にいる日本人が「日本人って本当に礼儀正しいね」って言われるのは誇らしく感じますが、「日本人って挨拶や返事、お礼も言えない民族なんだね」って言われたら、相当悲しくなります。
たった一人の言動で、その国の国民に対するイメージにつながることが多いんです。
(日本にいてもそうですよね?外国人観光客を見て、何かイメージが変わったって人もいると思います)
だから、時々、留学パパに相談や質問をくれる人に、「答えてもらったら何て言うのかな?」というコメントを返す時があります(汗)。
完全に小言を言うオッサンになっている気がしますが、日本にいて「挨拶・返事」がきちんとできない人は、日本人として恥ずかしいので、高校留学するまでに、コミュニケーションの基本姿勢を改めて欲しいなぁと思っています。
余談になりますが、僕は娘のエリンには、小さい頃から「挨拶・返事」については、相当厳しく育ててきました。
今では笑い話ですが、保育園に朝送って行った時に、先生より先に元気よく挨拶ができなければ、結構キツ目に叱ってましたよ(笑)。
まあ、そのせいなのかは分かりませんが、今では誰に対してもニコニコと笑顔で挨拶できる子に育ってくれたので、海外でも友達がたくさんできたみたいですね〜。
自慢とかではなくて、「そういうプ日本人としてのライドを持って留学をしなさいね!」ということは、留学前から話していました。
最初の4つとは少し違いますが、何か伝わったら嬉しいです。
いつもは高校留学に対してポジティブな情報発信が多いんですが、今回は少し厳し目な、若干ネガティブでお伝えしにくい話をしましたが、いかがだったでしょうか?
高校留学は進路選択の1つです。
海外へ出れば、日本では経験できない様々なことが学べたり体験できます。
ですから、一人でも多くの人に高校留学を知ってもらいたいし、できることなら高校留学をしてもらいたいと思っています。
でも、未知の世界に行くわけですし、中高生の皆さん自身もそうですが、ご両親の立場から見ても、とっても不安があるのも事実です。
だからこそ、失敗しないために、「こういう考え方や行動をする人は要注意ですよ!」ということで、参考にしてもらって、改める必要があることについては、真剣に向き合ってもらえたら嬉しいです。
こういう話を知って高校留学するのと、知らずに留学するのでは、全く違った経験ができるんじゃないかなぁと思います。
一度しかない10代の貴重な高校時代です。
後悔のない、充実した最高の高校留学に繋がれば良いなぁと願っています。