この記事を書いた「留学パパ」はこんな人
これだけインターネットが発達して、仕事でも海外との取引が増え、街で外国人を見かけるのも当たり前になって来たとは言え、話が「教育」となると、「海外で学ぶ」というのは大きなハードルに感じる人が大多数ですよね。
アメリカの大学を卒業した僕でさえ、ほんの少し前までは、中高生の留学については「否定的」ではないにせよ、あまり興味関心はありませんでした。
中学生になった娘のエリンの進学先についても、「まあ大学留学したいと言えば、考えても良いかなぁ」くらいでした。
それがどうでしょう?
気がつけば、カナダに卒業を目的とした留学をすることに・・・。
結論を先に言いますね!
高校時代というのは、その先の進路や就職から考えると、単なる「通過点」です。しかし、その通過点を「どこで過ごし、何を学び、どういう経験をするか?」は、人生を左右します。
「海外の高校を卒業する」という選択は、大きなメリットのある選択肢の1つとして検討する価値があります!
(「絶対に留学しなければいけない」という意味ではありませんよ)
この記事を読んでいるのが親御さんであれば、ひょっとしたら「自分の子供を高校留学させたい」と思っている人かもしれませんし、逆に「どちらかと言えば行かせたくない(反対なのでその理由をリサーチしたい)」と思っている人かも知れません。
また、高校留学を真剣に考えている中高生で、「親を説得したい!」という悩みを抱えている人もいるでしょう。
どのような状況であっても、「海外の高校を卒業する」という選択肢が、どういうメリットがあるのか?を知っておくのは、とても重要なことです。
繰り返しになりますが、我が家は3年前まで、全く卒業留学という選択肢を考えていなかったんです。
それなのになぜ、結果的に娘の高校留学を応援するようになったのでしょう?
その理由は大きく3つあるんですが、今回のテーマの「答え」(海外の高校を卒業するメリット)になるので、順に説明していきたいと思います。
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「海外の高校を卒業するということは、日本では中卒ですよね?」という人がいます。
確かに「日本の」という枕詞(まくらことば)を付けるとするなら、それは正しいんですが、高卒の資格に日本も海外も違いはありません。
おそらく、大学進学のことが不安になって、そういう質問になるんだと思います。
まあ、資格という意味では全く同じですが、日本の大学進学を目指す人にとってはデメリットが全くないというわけでもありません。
それは、一般入試で大学受験したい人だと、受験勉強が一切できないという点で、大きなハンデになります。
「ほら、やっぱり高校留学したらデメリットがあるじゃないですか!」と言いたい人もいると思います。
しかし、そもそも一般入試で大学受験を考えている人は、卒業留学をしません。
高校時代に留学するとしても、春休みや夏休みで行く短期留学か、長くても1年留学です。
受験のための準備が必要ですから、それ以外に選択肢はないんですね。
だから、僕も娘のエリンが中学生だった頃は、卒業留学について一切考えられなかったんです。
でも、よく調べてみると、日本の大学に進学したい人にとっても、海外の高校の卒業資格を取ることについては、想像以上の価値があることが分かったんです!
というか、このメリットがあるから「卒業留学したい!」という人が多いということを知ったんです。
「帰国生入試」と呼ばれる受験をして、日本の大学に進学するという方法です。
そのメリットをお伝えする前に、「帰国生入試って何?」」という説明を簡単にしますね!
帰国生入試とは、海外に2年以上滞在して、現地の高校卒業資格を取得した人だけが受けられる、特別な受験です。
どんな大学が帰国生入試を行なっているかというと・・・
【帰国生入試を行っている主な大学】
関東エリアで言うと
・東京大学
・一橋大学
・東京外国語大学
・慶応大学
・早稲田大学
・国際基督教大学(ICU)
・上智大学
・お茶の水女子大学
・学習院大学
・法政大学、ほか多数
関西エリアで言うと
・京都大学
・大阪大学
・同志社大学
・立命館大学
・関西大学、ほか多数
その他エリアだと
・東北大学
・九州大学
・北海道大学
・国際教養大学
・立命館アジア太平洋大学(APU)、ほか多数
知名度の高い大学でも、帰国生入試を行なっているのが分かりますよね。
試験科目は大学によって異なりますが、大きくは3つです。
◆英語
◆小論文
◆面接
3つすべてが必要な大学もあれば、英語の試験だけで良い大学もあります。
受験科目が少ないだけなら、それほど大きなメリットではないと感じるかもしれませんね。
※最近は各大学によって、入試科目は試験方法が異なるケースも増えて来ています。また別の機会に特集をする予定ですが、志望校の募集要項を早めに確認して、十分な準備をすることをお勧めします。
でも、もう1つ、帰国生入試が魅力的なポイントがあるんです!
それは、「一般には難関校と呼ばれている大学に、チャレンジしやすい」という点です。(※簡単に合格するという意味ではありません)
どういうことかと言うと、そもそも高校留学している人の数って、圧倒的に少ないんですね。
日本の高校生の1,000人に1人くらいしか、3ヶ月以上の留学をしないんです。
《関連資料》
卒業を目的とした留学であれば、もっと少ないのが現状なんです。
しかも、有名な大学であればあるほど、日本国内多くの人が、幼い頃から塾や予備校に通って勉強をたくさんして、準備をして挑みますよね?
皆さんが競い合って合格を勝ち取ろうとすると、相当な努力が必要です。
一般入試で有名大学に入るためには、高い偏差値が必要ですが、帰国生入試の場合はそこまで高いレベルが求められません。
語弊を恐れずに言うと、もともと「勉強のできる」優秀な生徒は、高校留学を選ばないんです。
(エージェント各社さんから聞いた話と、留学パパに相談してくれる人たちの話を総合的に考えた結論です。)
しかも、試験科目は現地で培った英語と、自分の個性を発揮できる小論文や面接です。
となると、自分の学力のワンランクもツーランクも上の大学に進学できる可能性がある!ということなんです。
この話を聞いただけでも、卒業留学が相当魅力的だと感じる人もいるでしょう。
※「帰国生入試を受験すると必ず合格できる」という意味ではありません。特に有名大学を目指す人は、国内だけではなく、海外から日本の大学を目指す人もいますので、事前の準備をしっかりやって臨みましょう!
でも、それだけじゃないんです!
よく中高生から留学パパにも相談があるんですが、特に「留学に反対している親御さん」のコメントで多いのが、
「高校からではなくて、大学からの留学じゃダメなの?」
というものです。
完結に答えを言いますね。
大学留学で必要な英語力や学力は、高校レベルの比ではありません。
高校留学であれば、英語力が不足していてもESLなどの英語コースを取りながら、授業を受けることができたり、学んでいる内容も、国際バカロレア(IB)などの特殊なコースを除けば、レベルは高くありません。
一方で、大学留学になると、まず入学するために必要なTOEFLやIELTSといった英語力を測る試験が通りません。
運良く基準以上のスコアが取れたとしても、それでいきなり大学の正規授業に付いていけるほど簡単じゃないんですね。
「英語はできて当たり前」からスタートするのが大学留学です。
リスニングが苦手とか、スピーキングは日常会話がやっとというレベルでは、歯が立ちません。
さらに、日本の高校では学ぶことがほぼない「Critical Thinkingスキル」が求められます。
詳細は別の記事を読んでもらいたいと思いますが、大学の正規授業を受けるための準備コースを受講するだけで、1年や2年かかってしまうということはよくあります。
(実際に、僕がアメリカの大学留学中も、それで苦労している留学生をたくさん見てきました。)
卒業までに5年以上かかることもザラです。
例えば、アメリカの大学は普通にいけば4年ですが、単位が取れないと、いつまで経っても卒業できません。
じゃあ、高校留学して、現地の高校を卒業した人はどうか?という話です。
当たり前ですが、2年〜3年かけて培った英語力は、日本の高校生とは比べ物になりませんよね?
もちろん、レベルの高い大学へ入ろうと思うと、現地での努力は不可欠ですが、入学後はスムーズに授業に入ることができます。
無駄な時間や労力をかけずに、最短での卒業を目指せるわけです。(その分費用も抑えられます。)
いきなり大学から留学した人とは違って、海外での生活にも慣れていますし、友達作りに困ることもありません。
だから、留学生活はより一層充実したものになります。
言い過ぎかもしれませんが、高校留学していた人が大学留学を考える場合は、メリットしかないんですね!
つまり、海外の高校の卒業資格を取る大きなメリット(価値)の1つは、日本の有名大学への進学という選択肢と、海外の大学へも比較的容易にできるという選択肢の両方が得られるというわけです。
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皆さんに根本的な質問をしてみたいんですが、何故ほとんどの中学生が高校へ進学するのでしょうか?
また、どういう基準で高校を選んでいるのでしょうか?
「私は将来やりたいことがあって、そのために高校へ進学して、大学(専門学校)へ行んです!」という人。
「特にやりたいことがあるわけじゃないけど、中卒で働くわけにもいかないし(就職先がないし)、高校へ行かないと大学や専門学校へも行けないし・・・」という人。
明確な目的があって進学する人もいれば、何となく周りもそうしているからという人もいると思います。
そして、日本の中学生にとって、高校選びの最大の基準は「偏差値」ですよね。
賛否両論、色々とありますが、ここで僕が言いたいのは、日本の高校進学がダメっていう話じゃありません。
そうではなくて、「高校留学という選択肢を知らない」ということが問題だと思っているんです!
高校留学をする人は1,000人に1人(0.1%)という話をしましたが、
それはなぜかというと、「高校留学しない」と最初から決めているわけじゃなくて、単に「高校留学のことを知らないだけ」なんです。
もっと言うと、「知る機会さえない」という現状なんですね。
もし高校留学で学べるものや、日本の高校では決してできない経験について知ることができたとしたら、自分自身もまだ気がついていない「将来の可能性や夢」を発見したり、目標までの近道ができたりするんじゃないかなぁと思うんです。
まあ、今でこそ偉そうに話していますが、つい最近まで、アメリカの大学留学経験者の僕でさえ、「高校までは日本でOK」と信じて疑わなかったわけで、「知らない」ということは子供の将来の進路選択にまで大きな影響があるということなんですね。
懺悔(ざんげ)の意味も込めて、高校留学で学べるものの価値について、お話したいと思います。
日本に住んで、日本の教育を受けている皆さんは、意識・無意識にかかわらず、日本人としてのモノの見方や考え方、文化・習慣の影響を受けています。
良い・悪いということではなく、それはどの国に住んでも同じなんですね。
例えば「物事を決める時の話し合いの仕方」などは、日本と海外では大きく違います。
日本では、お互いを尊重して、結論をすぐに出さないことが多いですね。(だから、時間もすごくかかります。)
また、意見を伝える時は、相手にとても配慮した話し方をします。
暗黙のうちに「妥協点を見い出す(相手に譲るべきところは譲る)」わけですから、他の国の人から見ると「訳がわからない!」ことでしょうね(笑)。
しかし、海外ではそんな生ぬるいことはありません。
相手がどう思うか?ではなくて、「まずは自分の主張すべきことを理路整然と伝える」ことが優先されます。
感情的な部分の配慮はありますが、そのことよりは「相手を論破するための話術や文章力」が最も重要視されるわけです。
日本人の私たちの目から見ると、「そんなに自己主張しなくても・・・」と感じてしまいますが、海外のほとんどの国は、人種も宗教も価値観も違う人同士の集まりです。
お互いが理解し合うためには、感情論ではなくて、ルール(法律)の中で、いかに自分の正しさを論理的に伝えて、相手をうなづかせることができるか?が、コミュニケーションの大事なポイントになります。
(そのスキルを身につけることが、国家としての大命題でもあるんですね!)
これは1つの事例でしたが、高校留学では、日本とは全く異なる歴史的・文化的背景や価値観のある環境に飛び込むわけです。
人とのコミュニケーションはもちろん、学校で学ぶ内容についても、日本との違いに驚かされることの連続です。
よく日本でも「グローバル教育」とか、「国際社会で生きる力」みたいな話は出てきますが、正直言って、日本にいて、周りの友達や先生も日本人という環境の中で、本当の意味での「グローバルな視点」を学ぶことはできません。
(もちろん、理屈としては学べますが・・・)
「将来、海外で活躍したい!」とか、「世界中の人と関わりのある仕事をしていきたい!」と思っている人にとって、10代後半の2年〜4年間を海外の高校で過ごすということは、言葉では語れない貴重な経験になるのは間違いありません。
日本の高校では、大きく分けると「普通科」と「職業科(総合科)」に分かれています。
(※国際コースなどもありますが、実質的に普通科の要素が強いですね。)
学校によって特長は違いますが、文科省が定めている「必修科目」取りながら、コースによって専門的な科目を学べるという仕組みがあります。
しかし、実際に自分が自由に選択できる科目はとても限定されています。
例えば、普通科高校の場合は、文系・理系の違いはあるというものの、選択できる科目は少ないです。
社会なら日本史・世界史・地理。理科なら生物・物理・化学。芸術系は音楽・美術・書道というような感じでしょうか。
大学受験が目的のコースなので、受験に関係のない科目を用意している学校は、ほぼないと言っても良いと思います。
職業科も似ていて、工業高校に進めば、電気や機械、建築といった科目は多くなりますが、それも学校で決められたものからいくつか選べるだけであって、その他の分野(社会科学や芸術、調理・美容系など)がたくさん用意されている学校はありません。
つまり、高校に入ったら最後、そこから幅広く自分の興味に合わせた科目を学ぶことはできないわけです。
ところが、欧米圏(英語圏)の高校の場合は、全く違います。
私立高校では大学進学を目的としたところは多いですが、日本のような受験対策に集中するような学校はほとんどありません。
入学制度が違うという事情もありますが、「人間教育」に重点が置かれているので、私立・公立を問わず、幅広い選択科目が用意されていて、高校時代に学ぶ半分以上の科目は選択科目から取ることができるんですね!
その選択科目の内容ですが、学校によっても様々です。
芸術系に力を入れている学校であれば、絵画・デザインはもちろんのこと、演劇やダンス、そして楽器演奏を学ぶクラスなども提供されています。
娘のエリンは料理が大好きですが、現地の高校ではベイキング(ケーキやお菓子作り)のクラスを取ったり、裁縫のクラスを取っていました。
調理器具や裁縫道具なども、本格的な(プロ仕様の)設備が整っていますね。
他の高校では、なんと学校に3Dプリンターが導入されているところもあります!
日本で言う「工業高校」かなと思ったりしますが、そうではなくて、普通の公立高校なので驚きです。
この記事を読んでくれている中高生の中には、「将来の明確な方向性が定まっていない」人も多いと思います。
学校が決めた科目を取るだけではなく、自分の興味・好奇心の赴くままに、色んな分野に触れることができれば、新しい発見や気づきがあったり、将来の目標も見えてくる可能性がありますよね。
日本の高校受験って(大学受験も似ていますが)、「自分がやったことのない(学んだことのない)分野」を決めて、学校選び(学部選び)をしなければいけないわけですから、相当勇気のいる決断だと思います。
・先のことは分からないから、とりあえず普通科高校へ進学しよう。
・勉強が苦手だから総合科(職業コース)へ行こう。
という感じで、あとは自分の「偏差値とにらめっこ」して学校選びをするのは、本当はかなり不自然なことなんですよね。
一度きりの人生で、大切な将来のことですから、「これでいい」ではなくて、「これがいい!」って思えるものを、海外の高校で見つけられたら最高ですよね!
日本の教育の問題点と言えば、やっぱり「偏差値」ですよね・・・。
偏差値については、語りたいことが山ほどありますが、今回は控えめにします(笑)。
偏差値というのは、簡単に言えば「人と比べて、自分は今どのくらいにいるのか?を測るものさし」です。
「1回の試験結果」で生徒に優劣をつけているのが、日本の偏差値教育になるわけですね。
時代錯誤の評価方法だなぁと、個人的には思うんですが、そのことよりも問題だと感じるのは、日常的な学びの場(つまり、学校生活)において、「他人との比較でしか、自分の存在価値を感じられない人間を作ってしまう」ということなんですね。
例えば、数学のテストで70点を取ったとしましょう。
皆さんは70点という結果を見て、良い点数だと思いますか?悪い点数だと思いますか?
ABCの評価で言えば「C +」くらいの点数ですよね。
日本の学校であれば、「悪くはないけど、決して良くはない(及第点)」という感じでしょうか。
でも、海外の教育だと違います。
「あなたがどんな努力をして取った点数か?」が重要なんです!
前回のテストで60点だった人が、今回のテストで70点であれば、それは「良い結果」なんです。
逆に前回90点だった人が、怠けてしまって今回70点だったとしたら、それは「悪い結果」なんです。
意味がわかりますか?
クラス全員の中で何番目か?なんてことは、一切関係ありません。
というか、先生はもちろん、周りの誰も気にしません。
もう少し言うと、仮にテストでは70点だったとしても、授業中に積極的に発言をしたり、課題を頑張ったということが評価されれば、最終的な数学の評価が85点になることだってあるんです!
日本の偏差値教育だと、高校受験にせよ、大学受験にせよ、結果に大きく響くのは、「試験当日の結果」ですよね?
たまたまその日は体調が悪くて・・・なんて言っても、言い訳に過ぎないし、考慮してくれることもあり得ません。
僕も何度となく受験を経験しているので分かりますが、本当に厳しいですよね。
でも、海外の高校では、生徒一人一人が、これまでどんな努力をして、どれだけ多くのことを学んだか?そして、その成長に対してきちんと評価してくれるんです!
だから、真面目にコツコツと、自分の課題や目標に向かって取り組める人であれば、卒業までの数年間の間で、しっかりと中身の濃い結果が出ます。
また、そのことが次の進路(大学進学など)に大きく影響するわけです。
どうでしょうか?
他人と比較することばかりを気にして、本来の自分の存在価値を感じられなくなる環境と、「ありのままの自分」で、自分の個性を伸ばせる環境。
僕は娘のエリンの高校留学を考える時、「他人との競争に悪戦苦闘する」のは、この子の個性には合わないだろうなぁと思ったのが、高校留学を応援しようと思った大きな理由の1つです。
すでに多くの人が知っていることだと思いますが、海外の高校へ留学するのには、それなりにお金がかかります(汗)。
それは一見、デメリットのような感じがしますが、
高校留学を人生の「投資」として考えた場合、相当なメリットがあるんですね!
卒業留学のメリットの最後として、「卒業留学のコストパフォーマンス(コスパ)が高い理由」についてお話したいと思います。
留学にかかる費用をしっかりと調べた人であれば分かると思いますが、公立の学校だとしても、授業料だけで大学留学は高校留学の2倍〜3倍かかります。
エリンが通っていたカナダの高校であれば、年間100万円の授業料ですが、大学は300万円近くかかります。
高校3年間の授業料と、大学1年間の授業料がほぼ同じというわけです。
「費用はいくらかかっても良い」という人は別ですが、大抵の人は予算に上限がありますよね?
我が家もかなり費用面では苦労しているので、色々と悩みました。
でも、この事実を知ってからは、悩みが消えました。
中途半端な大学留学ではなくて、「結果の出せる」高校留学を選んだ方がコスパが良い!と考えたんです。
僕もアメリカの大学を卒業しているので分かりますが、「卒業証書という結果」は、他人がどうこうという話ではなくて、自分自身が頑張った結果です。
それは、今後の人生を生きていく上で、相当な自信にもなるものなんですね。
大学で1年間留学する程度では得られない「自己肯定感」という武器が手に入るんです。
4年間留学して卒業証書を手にした留学パパが言うので、間違いありませんよ(笑)。
高校留学したい理由は様々ですが、すべての人に共通するのが「英語力を身につけたい」という気持ちです。
別の記事でも詳しくお伝えする予定ですが、
正直なところ、「1年未満」の短期の留学で、将来の仕事で使うのにも困らないレベルの英語力が身に付く人は、ほとんどいません。
(もちろん、本人の努力次第で変わりますよ。)
よく聞く話として「英語だけなら日本にいても学べるのでは?」とか、「大学生になってから留学しても遅くないのでは?」と言う人がいます。
それも間違いではなくて、確かに本気でこだわり抜いて頑張れば、問題なく身に付けられます。
しかし、言語能力というのは、生活している環境と、どれだけ多く言葉に触れたか?に大きく影響されます。
英語に触れるタイミングが遅いことが問題というよりは、日本語だけに触れ続ける時間が長いことが問題なんです。
わずか数年間とは言え、その差は大きくて、母国語である日本語の「言語回路」が強化されてしまい、第二言語の習得に弊害が出てくるんですね。
簡単な例で言うと、英語は「主語→動詞→目的語」ですが、日本語は「主語(ない時もある)→目的語→動詞」という語順です。
英語:I eat apples. → 日本語:(私は)りんごを食べる。
誰でも頭では理解できるシンプルなことなのに、実際に自分が使おうとすると、出てこないって経験をしたことがありますよね?
これは日本語に触れる時間が圧倒的に多く、早い段階(年齢)で他の言語に慣れ親しむ時間を取らなかったことが原因なんですね。
10代と言えば、まだまだ言語回路には柔軟性がある時期です。
その時期に英語環境にどっぷりと浸かる時間が持てた人と、そうでない人の差は、皆さんが思う以上に大きいんですね。
中高生にとっては少し先の話ですが、社会へ出る時のことをイメージしてみましょう。
この記事の最初にお伝えした通り、高校時代って「通過点」なんですね。
一般的な話で言えば、別にどこの高校を卒業したとしても、最終学歴でもない学校のことは、就職面接の時に何のメリットにもデメリットにもなりません。
なぜなら、高校というのは「専門分野」を学ぶところではないからです。
採用する企業も「この人は何を学んできた人なのか?(頑張って来た人なのか?)」を評価します。
専門的なことを学ぶ大学であれば、多少は知名度の高い大学を卒業していた方が有利というのは理解できますが、高校については全く関係ありません。しかし、
「海外の高校の卒業資格がある」というのは話が別です!
それは、未成年者が親元を離れて、しかも海外で2年以上の生活をするということが、どれほど大変なことなのか?をきちんと認めてくれるからです。
1,000人に1人(0.1%)しかチャレンジしないのが長期の高校留学(卒業留学)ですから、それだけでレアキャラと言えますよね(笑)。
しかも、頑張って「卒業という結果を出した」わけですから、「この子は相当な苦労にもめげずに頑張れる人間だ」と思われるのもうなづけます。
「じゃあ、高校ではなく、大学で1年程度の留学をした場合はどうなの?」と疑問に感じる人もいると思います。
もちろん、大学時代の留学経験もしっかりと評価されるでしょう。けれども、
留学経験以外が全く同じ条件の人が比べられた時、海外の高校を卒業した人と、大学で1年間の留学した人のどちらが選ばれるか?と考えると、評価が高いのはやはり「卒業証書」を持っている人だと思います。
(※性格・スキル・コミュニケーション力などを考慮しない場合)
つまり、「高校時代の卒業留学という経験は信用になる」ということなんですね!
「大学からの留学でも遅くないのでは?」と思って、高校留学についてはノーマークだった留学パパですが、色々と調べていくうちに、「卒業を目的とした高校留学」が最もメリットが大きいということが理解できました。
実際に娘のエリンは卒業留学をしましたが、想像以上にコスパが良いというのが実感できます。
長い人生の中では、ほんの「通過点」としての高校時代かもしれませんが、その通過点を「どこで過ごし、何を学び、どういう経験をするか?」は、その後の人生においても大きな影響を与えます。
高校留学を考えたことがなかった人も、短期間でも良いから留学してみたいと考えている人も、そして、「高校留学なんてとんでもない!」と疑心暗鬼な人も、ぜひ今回の情報をきっかけにして「選択肢の1つ」として考えてもらえたら嬉しいです。
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