「高校留学に行きたい」と思い始めたタイミングが中学3年生だと、
「もう遅いんじゃないか…」
「今から準備して間に合うの?」
「日本の高校受験と両立できるの?」
と、不安が一気に押し寄せてくると思います。
保護者の方にとっても、
「具体的に、いつまでに何をすればいいのか?」
「子どもの学年から考えて、現実的なプランはどれなのか?」
が見えないと、「応援したい気持ち」と「心配」がせめぎ合う状態になりがちです。
このページでは、
- 中3から高校留学を目指す場合の基本的な考え方
- 理想的な準備スケジュール(12〜18か月前から)
- アメリカ・カナダ・イギリス/NZ・オーストラリアなど国別の“時期の感覚”
- 「ちょっとギリギリかも…」というタイミングで選べる現実的な選択肢
をできるだけ分かりやすく整理してお伝えします。
なお、「そもそも高校留学って何?」「中学生は何から始めればいい?」というもう少し手前の段階の話は、こちらの記事でまとめています。

中3からの高校留学準備は本当に間に合う?結論と前提
最初に結論からお伝えすると、
中学3年生から高校留学を目指しても、十分に間に合うケースはたくさんあります。
ただし、次のようなポイントは、前提として理解しておく必要があります。
- 準備のスタートが早いほど、「選べる国・学校・時期」は広がる
- 準備が遅くなるほど、「できることはあるが、選択肢は絞られていく」
- 国や学校によって、新学期の開始時期や願書の締切が大きく違う
実際に、文部科学省とJASSOが運営する「トビタテ!留学JAPAN」の『高校生の留学準備ガイド』では、高校留学の準備期間の目安を「2年〜1年半」としています。
とはいえ、現実的には、
「中3の夏〜秋」に高校留学を真剣に考え始める
「日本の高校進学」と「海外の高校進学」の間で悩む
というパターンがとても多いのも事実です。
だからこそ大切なのは、
「理想のスケジュール」と「今からでも現実的に取りうる選択肢」
を両方知ったうえで、「今の自分たちにとってベストな道」を一緒に考えることです。
理想的な準備スケジュール
まずは、「高校留学できちんと準備をするなら、このくらいの余裕があると安心」という “理想モデル” を整理しておきます。
ここでは、例として
「高1の9月(または現地の1学期)から留学をスタートする」 ケースを想定します。
出発の12〜18か月前(中2冬〜中3春ごろ)
- 高校留学を「本気の選択肢」として考え始める
- 行きたい国の候補を2〜3つに絞る
- おおよその予算感(学費・滞在費・渡航費など)を把握する
- 親子で「なぜ高校留学をしたいのか」を話し合い始める
この時期は “情報収集と方向性決め” のフェーズです。
公的な情報としては、
- 文科省・JASSOが運営する[海外留学情報サイト]海外留学情報サイト
- トビタテ!留学JAPANの「高校生の留学」ページ 高校生の留学準備ガイド
なども、一度チェックしておくと全体像がつかみやすくなります。
出発の9〜12か月前(中3春〜夏ごろ)
- 国・大まかな地域(州や都市)をしぼる
- 学校の種類(公立/私立/ボーディングスクールなど)を検討
- 出願に必要な書類(成績表・推薦状・志望理由など)を確認
- 必要に応じて、英語の試験(例:学校独自テスト・英検など)の情報をチェック
この時期には、
「どこの国の、どの地域の、どのタイプの高校に行く可能性が高いか」
が、ある程度イメージできている状態が理想です。
出発の6〜9か月前(中3夏〜秋ごろ)
- 出願先の高校を決定し、願書を提出
- 面接やオンラインインタビューがあれば準備・実施
- 入学許可が出たら、必要書類を追加提出
このフェーズは、“学校に入学を認めてもらう” ためのステップです。
人気校・少人数校は、早い段階で定員が埋まりやすい
いくつか候補校を持っておくと安心
という点も、頭の片隅に置いておくと良いと思います。
出発の3〜6か月前(中3冬〜中3卒業前ごろ)
ここまで来ると、「高校留学へ行く」という進路は、ほぼ固まっている状態です。
あとは、人によりますが日本の学校への手続き(退学・休学など)といった、細かい実務的な準備も整理していくことになります。
出発の1〜3か月前(中3卒業〜渡航直前)
- 持ち物・衣類などの準備
- ホストファミリー・学校との初連絡
- 日本での「お別れ」の時間を大切にする
英語についてはこの段階で「詰め込み」をするというより、「自分のことや、身の回りのことを英語で言えるようにする」イメージです。
「実際に海外で必要な英語を準備したい!」という人は、高校留学準備レッスンSLEEKの受講をお勧めしています。
(日本で唯一の留学経験者が作った留学生のためのオンライン講座です)

国別の申込時期とスケジュールの考え方
ここからは、
- アメリカ、カナダ、イギリス
- ニュージーランド
- オーストラリア
- 「日本の高校に入ってから、途中で海外へ」というパターン
という4つに分けて、ざっくりとした“時期の感覚” をお話しします。
※ここでお伝えするのは、あくまで「一般的な目安」です。
実際の募集時期や締切は、国・州・学校・年度によって変わるため、
必ず各学校や教育委員会などからの最新情報をゲットしてください。
※ここでお伝えするのは、
あくまで「一般的な目安」です。
実際の募集時期や締切は、国・州・学校・年度によって変わるため、必ず各学校や教育委員会などからの最新情報をゲットしてください。
アメリカ・カナダ・イギリス:
9月スタートが基本。前年の秋〜冬に動きたい
アメリカ・カナダ・イギリスは、新学期が「9月スタート」という特徴があります。
特に、私立のボーディングスクール(寮のある学校)などは、
- 前の年の秋〜冬に願書締切
- 早いところでは、1年以上前から選考が始まる
といったケースもあります。
そのため、
「高1の9月からアメリカ・カナダ・イギリスで高校留学をしたい」と考える場合は、中3の春〜夏ごろに本格的な情報収集をスタート。
遅くとも 中3の秋ごろには出願校を決めて願書の準備を始めるというイメージで動けると安心です。
ニュージーランド:
ターム制で柔軟。途中入学もしやすい
ニュージーランドは、1年をおおよそ 4つのターム(学期) に分けています。
ターム1:1〜3月ごろ
ターム2:4〜6月ごろ
ターム3:7〜9月ごろ
ターム4:10〜12月ごろ
多くの高校では、
- ターム1からの入学が基本
- ターム2・3からの途中入学を受け入れている学校も多い
という特徴があります。
この仕組みのおかげで、
日本の中学校を卒業した後、4〜7月ごろに出発する。
日本の高校に進学したものの、「やっぱり留学したい」と思い直してターム2・3から編入する。
といったパターンも取りやすくなります。
「中3になってから高校留学を真剣に考え始めた」という人にとって、ニュージーランドは “時期の自由度が高い国” の1つです。
オーストラリア:
州によって時期が少しずつ違うターム制
オーストラリアも、ニュージーランドと同じくターム制を採用しています。
- 学期の区切りは州によって多少異なる
- 途中学期からの受け入れは、州・学校ごとにルールが違う
という点はありますが、
「年度の途中から入ってくる留学生」に慣れている学校も多く、
ニュージーランド同様、入学時期の柔軟性が比較的高い国と言えます。
「年度の途中から入ってくる留学生」に慣れている学校も多く、ニュージーランド同様、入学時期の柔軟性が比較的高い国と言えます。
「まずは日本の高校に入ってから、高1の途中でオーストラリアへ」「ターム2または3から編入する」といったパターンも、現実的な選択肢になりやすいです。
日本の高校に進学してから、途中で海外高校へ編入するパターン
中3の段階で、
日本の高校受験をしながら同時に高校留学についても考えている
という人も、少なくありません。
その場合、
日本の高校に進学する
というルートを選ぶこともできます。
このパターンには、
「とりあえず日本の学校の進路を確保しながら考えられる」
「高校生活を少し経験したうえで、やっぱり留学したいかどうかを判断できる」
というメリットがあります。
一方で、
- 日本の学校との調整(休学か退学か)
- 学年や単位の認定
- 帰国後の進路の組み立て
など、事務的な調整が増える という側面もあります。
「どのタイミングで留学に切り替えるか?」は、本当に人それぞれです。
だからこそ、早い段階から 学校・家庭・専門家 が一緒に話し合うことが大切になります。
「ギリギリかも…」と思ったときに選べる現実的な選択肢
ここからは、
「理想的なスケジュールは分かったけれど、正直うちは少し遅めかもしれない…」
というケースを想定して、
現実的に取りうる選択肢をいくつか紹介します。
ケース1:新学期の2〜3か月前に「やっぱり留学したい」となった場合
たとえば、
- 新学期(9月やターム1)の 2〜3か月前 に高校留学を決意した
- すでに多くの学校の願書締切が過ぎている
という状況です。
この場合でも、次のような選択肢があります。
◾️空きのある学校を探す
定員に余裕がある学校は案外多いものです。
ギリギリの場合、学校の選択肢は若干少なくなりますが、留学自体を諦める必要はありません。
◾️出発時期を“次のターム”や“翌年”にずらす
必ずしも新学期からスタートしなければならないということはありません。
カナダやアメリカであれば学期が切り替わる2月、ニュージーランドやオーストラリアでは4月や7月からスタートする人は多いので心配しなくて大丈夫です。
さらに時間に余裕がある場合は、「翌年」からのスタートを検討するのもOKです。
ケース2:中3の秋〜冬に高校留学を真剣に考え始めた場合
このタイミングで多いのは、
- 日本の高校受験の準備は進めていたけれど、どうしても気持ちがモヤモヤする
- オープンスクール・説明会などを経て、「やっぱり海外の高校も本気で考えたい」と思い始めた
というパターンです。
この場合、選択肢としては例えば次のようなものがあります。
◾️いったん日本の高校に進学し、高1の途中で留学に切り替える
◾️ターム制の国(NZ・オーストラリアなど)で、ターム2・3からの編入を検討する
◾️留学時期を高2以降(あるいは高校卒業後)にずらし、今は「準備と情報収集の時間」と割り切る
ここでも大事なのは、
「高校留学という“選択肢”を消さない形で、今できる最善の一歩は何か?」を、焦らずに一緒に考えていくことです。
ケース3:そもそも、何から決めれば良いのか分からない
実は、このケースがいちばん多いかもしれません。
- 行きたい国もまだ1つに決めきれていない
- 費用感も分からない
- 日本の学校や家族との話し合いも、どこから始めていいか分からない
そんなときは、いきなり
「エージェントの個別説明会に行って、契約の話を聞く」のではなく、
「今の状況」と「気持ち」を整理するための“対話の場”を持つことをおすすめしています。
エージェント選びの前に、「中立的な相談相手」を持とう【LINE@無料相談】
高校留学を実現するためには、
エージェントや現地の学校とのやりとりが必要になる場面も多くあります。
その一方で、
- そのエージェントが扱っている国や学校に選択肢が偏る
- 費用が高い選択肢ばかりを勧められる
- 「急がないと間に合わない」と不安をあおられてしまう
といった声があるのも、残念ながら事実です。
トビタテ!留学JAPANの高校生向けガイドでも、
情報収集の際には複数の情報源・複数の相談先を持ち、エージェントは比較検討をして選ぶことが勧められています。
高校生の留学準備ガイド
だからこそ留学パパとしては、
「契約前提の説明」ではなく、まずは
“中立的な立場で話を聞いてくれる人”と話すこと
を強くおすすめしています。
留学パパとエリンが行っているLINE@無料相談 では、
- 今の学年や成績のこと
- 英語力への不安
- 家族との関係や、まだ口に出せていない気持ち
などを一緒に整理しながら、
「今のタイミングから考えられる選択肢」
「その中で、本人にとって大事にしたいことは何か」
を対話形式で整理していきます。
「まだ何も決まっていない段階で相談してもいいのかな?」という方こそ、歓迎です。

英語・学習面の準備をどうスケジュールに組み込むか【SLEEK】
準備のスケジュールを考えるうえで、
英語力や学習面の準備をどう組み込むかは、とても大切なポイントです。
たとえば、
- 出発の1年前から
→ 中学・高校の英語の総復習 - 出発の9か月前から
→ 高校留学でよく使う表現・科目別の英語(理科・数学など) - 出発の6か月前から
→ エッセイやプレゼンテーション、ディスカッションの練習
といった形で、少しずつ「留学で使う英語」にシフトしていけると、
現地でのスタートダッシュがかなり楽になります。
この「スケジュールに合わせて逆算する」部分をサポートするために作ったのが、高校留学準備レッスンSLEEKです。
この「スケジュールに合わせて逆算する」部分をサポートするために作ったのが、
高校留学準備レッスンSLEEKです。

実際に高校留学をゼロからスタートした
経験者としての視点を取り入れながら、
単に「英語を学ぶだけ」のありきたりな学習ではなく、
「実際に留学すると何が待っているのか?」
「そのために今からどんな準備ができるのか?」
をカタチにしたオリジナルのプログラムです。
実際に高校留学をゼロからスタートした経験者としての視点を取り入れながら、
単に「英語を学ぶだけ」のありきたりな学習ではなく、
「実際に留学すると何が待っているのか?」
「そのために今からどんな準備ができるのか?」
をカタチにしたオリジナルのプログラムです。
無料体験レッスンもあるので、気軽にお問い合わせくださいね。
よくある質問(FAQ)
最後に、中3から高校留学を考え始めた方から特によくいただく質問をまとめておきます。
Q1.高校留学の申し込みは「いつまで」がギリギリですか?
A.国・学校・年度によって大きく変わりますが、「出発の6か月前」が一つの目安です。
- 9月スタートのアメリカ・カナダ・イギリス → 前年秋〜冬に締切の学校が多い
- ニュージーランド・オーストラリア → ターム2・3からの編入を受け入れている学校も多く、もう少し遅い時期でも間に合う場合がある
とはいえ、
「この日を過ぎたら絶対に無理」という共通ルールはありません。
「今からでも間に合う選択肢」を探しながら、
必要に応じて出発時期や国の候補を柔軟に見直していく考え方が大切です。
Q2.ビザの手続きにはどれくらい時間がかかりますか?
A.国によりますが、書類が揃ってから数週間〜数か月かかることもあります。
- 必要書類が揃っていない
- 申請が集中する時期
- 追加書類の提出が求められた
といった理由で時間が延びることもあるため、
「ビザ申請は出発の3〜4か月前までに始められると安心」というイメージで考えておくと良いと思います。
Q3.日本の高校受験と、高校留学の準備を両立させることはできますか?
A.両立そのものは可能ですが、優先順位の整理とスケジューリングがとても重要です。
- 「日本の高校進学を“保険”として残す」のか
- 「高校留学を第一希望にしつつ、日本の高校も視野に入れる」のか
- 「高校留学は高2以降や卒業後にずらし、今は国内進学に集中する」のか
によって、取るべき戦略は変わってきます。
どのパターンにもメリット・デメリットがあるので、
LINE@無料相談などを使いながら、
「自分にとって、いちばん納得感のある順番は何か?」を一緒に考えていくのが良いと思います。
Q4.奨学金や支援制度は、いつごろから情報収集すればいいですか?
A.1年以上前から「こんな制度があるんだ」と知っておくと有利です。
たとえば、
- 文科省の「トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム」
- 日本政策金融公庫の「国の教育ローン」
など、公的な支援制度・教育ローンもあります。
募集時期や対象学年・条件は毎年変わるため、
早めに「どんな制度があるのか」を知り、自分たちのプランに合うかどうかを見ておく ことが大切です。
まとめ:今のタイミングから「現実的な一歩」を一緒に考えよう
ここまで、中3から高校留学を目指す上での
理想的な準備スケジュール
国別の時期の違い
ギリギリに見えるタイミングでも取りうる選択肢
公的情報と中立的な相談先の活用法
についてお話してきました。
もう一度、大事なポイントだけ整理すると…
◾️「今からでは遅い」と決めつける必要はない
ただし、準備のスタートが遅くなるほど「選べる選択肢は少しずつ狭くなる」
◾️国・学校によって、新学期や願書締切のタイミングは大きく違う
◾️一人で抱え込まず、「中立的に話を聞いてくれる人」と一緒に整理していくことが大事
です。
次の一歩としてできること
「うちの場合は、どんなスケジュールで考えるのが良さそうか?」と感じた方は、次の3つのステップから始めてみてください。
- 全体像を整理する
高校留学の種類や費用、制度をもう一度落ち着いて整理したい方は、「中高生の海外留学が分かる本」

- 英語・心構えをスケジュールに合わせて準備する
出発時期から逆算して「今やるべき学習」を組み立てたい方は、高校留学準備レッスンSLEEK

- まずは今の状況と気持ちを整理したい
「何から決めたらいいか分からない」という段階の方こそ、LINE@無料相談で一緒に言葉にしていきましょう。

高校留学は、「準備をすれば誰でも選べる可能性のある進路」です。
中3というタイミングからでも、今のあなた(とご家族)にとっての“現実的で納得できる一歩” を一緒に見つけていけたら嬉しいです。





