この記事を書いた留学パパはこんな人

「高校留学にかかる費用をできるだけ抑えたいです。」
「学校選びや手続きは、できれば自分でやってみたいのですが、可能ですか?」
「留学エージェントを使わずに高校留学することはできますか?」
円安の影響もあって、少しでも費用を抑えようと、自分でリサーチをして学校や教育委員会に直接問い合わせをし、「自己手配で高校留学をしたい」と考えるご家庭が増えています。
僕からの答えはシンプルです。
物理的には「自己手配」は可能。
でも、未成年の高校留学で自己手配は、正直おすすめできません。
法外な手数料を払う必要はありませんが、「未成年の留学」には、やはりプロの力が必要 だと考えています。
そしてもう一つ大事なのは、
「エージェントを使わない=必ずしも節約になるわけではない」
という事実です。
この記事では、
- 高校留学に、なぜエージェントのサポートが必要なのか
- 自己手配と何が違うのか
を、「未成年の高校留学」という視点から整理してお伝えします。
【関連動画】
《関連記事》
文部科学省の公的機関である日本学生支援機構(JASSO)のHPに記載されているエージェントに関する基本情報です。
▶︎日本学生支援機構(JASSO) 「留学あっせん業者(留学エージェント)の利用について」
自己手配でも高校留学はできる?最初に押さえておきたい前提
まず最初にお伝えしておきたいのは、
「自己手配が“物理的に”不可能なわけではない」ということです。
実際、英語力や情報収集力が高く、海外生活や手続きにも慣れているご家庭なら、自分たちだけで準備を進めることも理論上はできます。(最近では生成AIを使う人もいますね。)
ただし今回のテーマは「未成年の高校留学」です。
言葉も文化も違う国に、親元を離れて、年単位で通う学校を選び、ビザや入学手続きのすべてを間違いなく進めるというのは、大人でもかなりのエネルギーが必要です。
特に、
- 「分からないことが分からない」状態からスタートする
- ビザや送金など、ひとつのミスで渡航できなくなる手続きがある
- 渡航後に何かあったとき、親が日本から動けない
こうした現実を踏まえると、
「自己手配で節約したい」という発想だけで決めてしまうのはリスクが高いと考えています。
費用を抑えたい人ほど「プロの力」の使い方が大事
「手数料がもったいないから、エージェントは使わない」という声もよく聞きます。
もちろん、無駄なオプションにお金をかける必要はありません。
一方で、必要なサポートまで削ってしまうと、かえって損をするケースもあります。
手続き漏れやビザのミスで、出発が遅れてしまう
自分に合わない学校を選んでしまい、途中で転校や帰国になる
トラブル対応がうまくいかず、学びの機会を失ってしまう
こうした「見えないコスト」も含めて考えると、エージェントの手数料は「保険料」のような役割だと感じています。
留学エージェントがしてくれる主なサポート内容
では、そもそも留学エージェントは何をしてくれるのでしょうか。
会社ごとにサービス内容は違いますが、代表的なサポートは次のようなものです。
国・教育システム・高校情報などの整理
- 各国の基本情報(生活環境・気候・治安・物価など)
- 教育システムの違い(学年の数え方、科目の取り方、卒業条件など)
- 各教育委員会や高校の特徴・強み・過去の受け入れ実績
日本の高校進学のように、「偏差値」や「内申点」だけでは判断できないのが高校留学です。
進学後の選択肢(大学進学・キャリア)も含めて、その子に合った国・地域・学校を一緒に整理してくれるのがエージェントの大きな役割のひとつです。
出願・ビザ・渡航準備までの手続きサポート
- 学校・教育委員会への問い合わせ、出願手続き
- 必要書類のリストアップと作成サポート
- 学費・ホームステイ費用の送金手続き
- ビザ申請・更新に関するアドバイス
- 航空券・海外留学保険の案内
- 渡航前オリエンテーション(持ち物、注意点など)
特にビザ申請は、条件が一つでも満たされないと許可が降りない、シビアな手続きです。
「英語の書類を読み間違えた」「期限を勘違いしていた」といった小さなミスで、入国や再入国ができなくなることもあります。
そうしたリスクを減らす意味でも、手続き部分でプロのチェックが入るメリットは大きいです。
渡航後のフォローとトラブル対応
高校留学の本番は渡航後です。
- 取っている科目や単位が卒業条件を満たしているか
- ホストファミリーとの関係や生活面で困っていないか
- 学校での様子(出欠・成績・生活態度など)
- 何かトラブルが起きた時の、学校・教育委員会との調整
こうしたフォローやトラブル対応を、現地の教育委員会や学校・ホストファミリーと連携しながら行ってくれるのもエージェントの重要な仕事です。
高校留学で留学エージェントが必要な3つの理由
ここからは、「なぜ未成年の高校留学にエージェントが必要なのか?」を3つの理由に分けて整理していきます。
理由① 手数料をケチっても、意外と節約にならない
エージェントを使わない一番の理由として挙がるのが、
「手数料を節約したい」という声です。
しかし、実際のところ、
高校留学の情報そのものが少ない(長期留学をする高校生は約1,000人に1人と言われています)
そもそも「何が分かっていないのか」が分からない
国やビザの条件によって、必要書類や準備のタイミングがかなり違う
といった事情もあり、
「自分で何とかする」ために使う時間とリスクの割に、手数料分ほどの節約にならない ことが多いのが実情です。(逆にストレスの方が大きい!)
さらに、ビザ申請や送金のミスで
- 渡航時期が遅れる
- 追加費用が発生する
- 場合によっては留学そのものが白紙に戻る
という事態になれば、そこで失うお金や時間、子どもの心への負担は計り知れません。
高校留学の手数料の相場や、「本当に必要なサポート」と「なくても困らないオプション」については以下の記事で詳しく整理しているので、併せて確認してみてください。
《関連記事》
▶︎高校留学エージェントの手数料はいくら?必要なサポートと不要なオプションの見分け方

理由② ネット情報だけでは、本当に必要な情報にたどりつけない
今はGoogleで検索すれば、高校留学に関する情報もたくさん出てきます。
ただ、その多くは留学エージェントや学校側が発信している情報です。
もちろん、それ自体が悪いわけではありませんが、
各社の「PRとしての情報」が中心になりがち
学費や滞在費、受け入れ条件の細かい部分は公開されないことも多い
デメリットや注意点は、どうしても書きづらい
といった傾向があります。
また、「高校留学に行った人がそもそも少ない」ため、体験談や口コミだけで全体像をつかむのも、現実的には難しいです。
だからこそ、
- 客観的なデータやこれまでの実績
- 現地の最新情報(受け入れ方針の変化など)
- 個々の生徒の状況に合わせた、リアルな選択肢
といった情報を持つ専門家(エージェント)に直接会って話を聞く価値があると感じています。
理由③ 未成年のトラブル対応は、親だけでは限界がある
高校留学では、渡航後にさまざまな出来事が起こり得ます。
- ホストファミリーとの相性(食事・生活ルール・価値観の違いなど)
- 英語が分からず、授業や課題についていけない
- 友だちづくりに時間がかかり、家にこもりがちになる
- 体調やメンタルの不調、怪我や病気 …など
こうした出来事は、決して「悪いこと」ばかりではなく、乗り越えることで成長につながる面もたくさんあります。
一方で、実際に起きている最中は、本人にとっても保護者にとってもつらい時間です。
「何とか早く解決してあげたい」という気持ちになるのは当然だと思います。
しかし、冷静に考えてみると、
親御さん自身が海外の教育事情や価値観に詳しいとは限らない
英語でのやり取りに不安があると、学校側との交渉が難しい
「親としての心配」が先に立ち、公平な視点を保つのが難しい
という現実もあります。
感情のままに「うちの子がこう言っているから何とかしてほしい」と訴えると、本来ならうまく解決できたはずの問題が、かえってこじれてしまうこともあります。
だからこそ、トラブル対応については
本人の気持ちを受け止めるのは親の役割
具体的な対応・交渉は、第三者であるエージェントに任せる
という「役割分担」を意識しておくと安心です。
【関連動画】
親にできること・エージェントに任せるべきこと
ここまで読むと、「じゃあ親は何もできないの?」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、そんなことはありません。
親にできること:子どもの気持ちを受け止める役割
保護者の一番大切な役割は、「子どもの話をていねいに聞き、気持ちを受け止めること」です。
- 不安や戸惑いをそのまま受け止める
- 「どうしたいか」を一緒に言葉にしていく
- 判断を急がせず、整理する時間をつくる
こうした関わり方は、親にしかできないことです。
エージェントに任せること:実務や交渉、困ったときの相談
一方で、ビザ・手続き・学校との交渉・トラブル対応など、専門的な部分はエージェントの経験とネットワークがものを言います。
- 親が感情的になっている時こそ、第三者だからこそできる「落としどころ」がある
- 同じようなケースをたくさん見てきているからこそ、先を見据えた提案ができる
保護者・本人・エージェントが、それぞれの得意分野を持ち寄ることで、
高校留学は「一人で抱え込むもの」から「チームで支えるプロジェクト」へ変わります。
《関連記事》
不登校や欠席が多い場合の高校留学については、こちらの記事で詳しくまとめています。
▶︎不登校でも高校留学できる?失敗しないために知っておくべき5つのポイント

まとめ|未成年の高校留学は「本人+親+プロ」のチーム戦にしよう
高校留学は、たしかに夢のある選択肢です。
同時に、「未成年の留学」という意味で、大人以上に気をつけなければいけない点もたくさんあります。
☑️情報収集から学校選び
☑️ビザや各種手続き
☑️渡航後の生活・学習・人間関係のサポート
☑️万が一のトラブル対応
これらをすべて「本人と親だけ」で抱え込むのは、現実的ではありません。
僕自身、留学経験者であり、英語も話せますが、娘の高校留学については迷わずプロの力を借りました。
多少の手数料は、「安心と時間を買うための必要経費」だと感じています。
自己手配で頑張りすぎて消耗してしまうより、信頼できるエージェントを上手に味方につけて、本人が成長に集中できる環境を整えることこそ、親としてできる大きなサポートだと思っています。
このページでは、「高校留学にエージェントのサポートがなぜ必要か?」という全体の考え方をお伝えしました。
- どんなサポートにお金をかけるべきか?
- エージェントの手数料の相場や仕組みは?
- 良いエージェント・ちょっと心配なエージェントの見分け方は?
といった、もう一歩踏み込んだ内容は、以下の関連記事で詳しく整理しています。ぜひ続けて読んでみてくださいね。
《関連記事》
▶︎高校留学でおすすめのエージェントの選び方|評判の良い会社はここが違う!

【関連動画】
最後に、
「エージェントに行く前に、第三者の立場から一回話を聞きたい」という方は、LINE@の無料相談も遠慮なく使ってください。
高校留学を“勧めるため”ではなく、あなたとお子さんにとって納得できる選択肢を一緒に考える場として使ってもらえたらうれしいです。


