この記事を書いた「留学パパ」はこんな人。

【お願い】
この記事は、最初に執筆した 2025年8月時点の為替レート をもとに概算しています。
(USドル=約150円、CANドル=約105円、NZドル=約85円、AUSドル=約90円)
ご覧いただくタイミングの円相場とあわせて、目安としてお読みください。
「高校留学って、結局トータルでいくらかかるの?」
「うちの予算だと、どんな高校留学プランが現実的なんだろう?」
LINE@にも、こんな「高校留学の費用」に関するご相談がたくさん届きます。
本来は「行きたい国や目的」「どんな高校生活を送りたいか」から逆算するのが王道ですが、
現実的には「用意できる予算の範囲で、どんな高校留学が可能か?」を知っておくことも、とても大切です。
そこでこの記事では、あえて 目的や希望校はいったん脇に置き、
「手持ちの予算から逆算したとき、どんな高校留学が現実的か?」 という視点で整理していきます。
この記事でわかること
- 予算ごとに現実的な国・期間・留学タイプの目安
- 短期・1年・卒業留学の大まかな費用ライン
全てを完璧に覚える必要はありません。
まずは 全体像をつかむつもりで、気になるところから 読んでみてください。
高校留学の費用は「どんな留学を選ぶか」で大きく変わる
「高校留学」と一言で言っても、人によってイメージしているものはバラバラです。
- 春休みや夏休みを利用した数週間の短期留学
- 数ヶ月だけ、現地の高校に通ってみるプラン
- 日本の高校を休学して 1 年間海外で生活するプラン
- 現地の高校を卒業することを目指す、2〜3年の卒業留学 …など
同じ「1年留学」という言葉でも、行き先の国・地域、学校の種類、公立か私立か によって、かかる費用は大きく変わります。
そのため、
「いくらあれば高校留学に行けますか?」という質問に、誰も一言では答えられません。
ちょうど「車が欲しいんですが、いくらあれば買えますか?」と聞かれているのと似ています。
軽自動車なのか、ミニバンなのか、高級車なのかで金額が全く違うように、高校留学も「どんな留学を選ぶか」で費用が大きく変わるのです。
これからお伝えする「高校留学にかかる費用」は、どうしても皆さんそれぞれの「個別の希望」までは反映しきれていません。
あくまで、「この予算なら、ざっくり言うと、これくらいの選択肢がありますよ」という目安として見ていただけたらと思います。
【関連動画】
このページで使う前提条件と費用に含まれるもの
ここからは、
「手持ちの予算で、どんな高校留学ができるの?」
という素朴な疑問に、できるだけ具体的にお答えしていきます。
その前に、この記事で示す金額に 「含まれているもの」と「含まれていないもの」 を、先にハッキリさせておきます。
【費用に含まれているもの】
・現地の学校に通う授業料(学費やプログラム費)
・現地での衣食住に関わる滞在費
(ホームステイ・寮など ※原則として1日3食を含みます。)
【費用に含まれていないもの(ご家庭ごとに別途必要になる費用)】
・現地までの航空券代
・海外留学保険
・携帯電話代(現地SIM・通信費)
・お小遣い(交際費・食費・洋服代などの日常的な支出)
・学校までの交通費(徒歩や自転車の場合は不要)
・パスポートとビザ申請にかかる費用
・留学エージェントに支払う手数料やオプション費(内容・金額は各社で異なります)
※実際に必要になる総額は、ここで示す金額よりも確実に多くなると考えてください。
ここでの金額は、あくまで「学費+滞在費ベースの目安」です。
対象としている高校留学のタイプ・国の範囲
この記事で扱う「高校留学」は、原則として以下の条件を前提にしています。

特別な表記がない限り、ここで出てくる「高校留学」は 私費留学 を指します。
対象国は 欧米英語圏(アメリカ・カナダ・イギリス・オーストラリア・ニュージーランドなど) です。
※フィジー・フィリピンなど、母語以外に英語を公用語としている国は含めていません。
※為替相場の変動や学費値上げの影響で、実際には予算内に収まらない場合もあります。
具体的な学校ごとの最新情報は、その都度、各校や教育委員会に直接ご確認ください。
予算別に見る「高校留学でできること」
ここからは、用意できる予算ごとに、現実的になりやすい高校留学のイメージ をお伝えしていきます。
あくまで「ざっくりとした目安」ですが、「このくらいの予算なら、だいたいこういうプランが見えてくるんだな」とイメージするために使ってみてください。
予算80万円以下|まずは数週間の短期留学で海外生活を体験
イメージ:まずは“お試し”で、数週間だけ海外生活を経験してみたい。
【現実的な選択肢の例】
◆国を問わず、春休み・夏休みを利用した 数週間の短期留学
期間が短いぶん、「なんとなく留学」になってしまうと、あっという間に終わってしまいます。
- 英語力を伸ばしたい
- 現地の高校の雰囲気をのぞいてみたい
- 海外の生活スタイルを体験してみたい
など、事前に 「今回の短期留学で何を体験したいか」 というテーマを決めておくことが、とても大切です。
【関連記事】

予算130万円以下|1〜1.5ヶ月の短期留学/数ヶ月の高校体験
イメージ:1〜1.5ヶ月の短期留学、または数ヶ月だけ現地の高校へ通ってみたい。
【現実的な選択肢の例】
◆国を問わず、1〜1.5ヶ月程度(主に夏休みの)短期留学
◆ニュージーランド・オーストラリア・カナダの一部の公立高校への、数ヶ月の短期留学
日本の夏休みピーク時は航空券代が高くなりがちなので、渡航時期をずらす工夫 をすることで、「数ヶ月間、現地の高校に通う短期留学」も選択肢に入ってきます。
- 限られた予算だけど、できるだけ “本物の高校生活” を味わってみたい
- 「自分にとって高校留学が合うのか?」を試してみたい
という方には、非常に現実的で嬉しいラインと言えます。
なお、アメリカ・イギリスでは、公立高校に私費で通うことはできません。
(基本的に、交換留学または私立高校への私費留学のみです)
ここは、ぜひ押さえておいてください。
【関連記事】

予算220万円以下|1年間の交換留学 or 数ヶ月〜半年の高校留学
イメージ:1年間しっかり海外生活をしてみたい/数ヶ月〜半年間、高校に通いたい。
【現実的な選択肢の例】
◆アメリカ・イギリス・ニュージーランド・オーストラリアへの1年間の交換留学
◆カナダ・ニュージーランド・オーストラリアの公立高校への3ヶ月〜半年間の短期留学
「日本の高校を休学して、1年間海外で生活したい」という人にとって、最も費用を抑えやすい 1 年留学が、この交換留学です。
ただし、交換留学には次のような特徴があります。
- 基本的に 学校を選べない
- カナダは交換留学が使えず、公立高校に行く場合は私費留学のみ
これらを理解した上で、「費用を抑えつつも、1 年の海外生活を経験したい」 という人には、とても有効な選択肢になります。
【関連記事】

予算300万円以下|カナダ・NZの一部で「1年私費留学」
イメージ:カナダ・ニュージーランドの一部地域で、1年間の私費留学を現実的に目指したい。
【現実的な選択肢の例】
◆カナダ・ニュージーランドの一部の公立高校への1年間の私費留学
カナダで「1年間の高校生活」を現実的に目指す場合、300万円前後が一つのボーダーラインになります。
ただし、
- 予算内で行けるエリア・教育委員会は限られる
- 為替や学費の値上げ次第で、さらに費用が上がる可能性もある
ことは、あらかじめ想定しておきましょう。
【関連動画】
予算400万円以下|行き先の選択肢を広げた1年留学
イメージ:行きたい地域ややりたいことをある程度選びながら、1年間の高校留学をしたい。
【現実的な選択肢の例】
◆カナダ・ニュージーランドの多くの公立高校への1年間の留学
300万円台前半では限られていた選択肢が、400万円前後まで予算を見られるご家庭 では、選べるエリアや学校の幅が大きく広がります。
すでに
- 行きたい地域のイメージがある
- 将来に関わる専攻や、やってみたい活動の希望がある
という人は、このあたりから 「私費留学ならではの自由度」 を活かしやすくなります。
予算550万円以下|2年間での卒業留学が見えてくるライン
イメージ:2年間かけて、現地の高校卒業を目指したい。
【現実的な選択肢の例】
◆カナダ・ニュージーランドの一部の公立高校への2年間の卒業留学
◆オーストラリア公立高校への1年留学
日本の高校で高1まで単位を取り、高2から2年間かけて現地の高校を卒業するパターンです。
※ オーストラリア公立高校は、英語力によってESL(英語コース)受講が必要な場合があり、2年での卒業は制度的にも学力的にもかなり難しいのが実情です。
予算770万円以下|2年間の卒業留学の選択肢が一気に広がる
イメージ:2年間の卒業留学で、通えるエリアや学校の選択肢を広く持ちたい。
【現実的な選択肢の例】
◆カナダ・ニュージーランドの多くの公立高校における、2年間での卒業留学
都市部から郊外まで、比較的学費を抑えた地域も含めると、2年間の卒業留学として選べるエリアや学校がかなり広がるラインです。
予算950万円以下|公立で3年間の卒業留学が視野に
イメージ:公立高校で、3年間じっくり通いながら卒業を目指したい。
【現実的な選択肢の例】
◆カナダ・ニュージーランドの一部の公立高校への3年間での卒業留学
2年間ではなく 3年間かけて無理なく卒業を目指すプラン が、現実味を帯びてきます。
航空券・保険・お小遣いなどを含めると実際にはもう少しかかりますが、
教育ローンや奨学金を上手に組み合わせて実現しているご家庭も多い です。
《関連記事》
▶︎文部科学省 トビタテ!留学JAPAN 「留学奨学金検索」
【関連動画】
予算1,100万円以下|公立3年卒業の選択肢をほぼフルに
イメージ:カナダ・NZ公立高校での 3 年卒業留学を、行き先含めて幅広く検討したい。
【現実的な選択肢の例】
◆カナダ・ニュージーランドの多くの公立高校 への3年間の卒業留学
エリアや学校の選択肢をかなり広く持ちながら、3年間で現地高校を卒業するプランを、現実的な前提として考えられるようになります。
予算1,400万円以上|オーストラリア3年/米英ボーディング校という選択
イメージ:オーストラリアでの 3 年卒業留学、または米英の私立ボーディングスクールでの高校生活。
【現実的な選択肢の例】
◆オーストラリアの公立高校への3年間の卒業留学
◆アメリカの私立高校(ボーディングスクール)への3年〜4年間の卒業留学
◆イギリスの私立高校(ボーディングスクール)への3年〜4年間の卒業留学
学校による金額差は大きいですが、「私費留学」の記事でも触れているように、費用が高い学校には高いなりの理由がある のも事実です。
- どんな環境で学びたいのか
- 将来、どのような進路・キャリアを見据えているのか
といった 目的と予算をセットで考えること が、より重要になってくるラインです。
予算130万・220万・770万が「ひとつの目安」になる理由
ここまでの内容を、あえてシンプルに整理すると、次の 3 つが大きな目安になります。
✅予算130万円前後→ 夏休みに 1 ヶ月ほどの語学留学をしたり、数ヶ月だけ現地の高校に通ってみる「短期留学」を現実的に考えられるライン。
✅予算220万円前後→ 「どうしても 1 年は海外で生活したい!」という人が、交換留学を使って 1年間の高校留学を実現しやすいライン。
✅予算770万円前後→ 「海外の高校を卒業したい!」という人が、カナダ・ニュージーランドの公立高校で、2年間の卒業留学を具体的に検討しやすくなるライン。
もちろん、予算が増えれば増えるほど、選べる国・エリア・学校の幅 は広がります。
一方で、
- 「わが家の家計状況で、どのラインなら“無理のない投資”と言えるのか?」
- 「大学進学やその先の進路も含めて、どこまでなら現実的に準備できそうか?」
を考えることも、とても大切です。
「そんなに費用がかかるなら無理・・・」と思った人は、諦める前にぜひ以下の記事と動画をご覧ください。
きっと何かのヒントになると思います。
《関連記事》
▶︎高校留学の費用と大学進学、両立できる?親がまず考えたい3つのステップ

▶︎円安や物価高で高校留学の費用が足りないと感じたときに、諦める前に見直したい3つのこと

【関連動画】
予算に不安があるときに見直したい視点と情報源
最近は、円安や物価高の影響 もあって、「数年前に聞いていた金額と、今の費用感が全然違う…」という声も本当に多くなっています。
「そんなにかかるなら、うちには無理かも…」と感じた人は、諦める前に次のような視点で一度整理してみてください。
- 行き先や期間を工夫することで、費用を抑えられないか
- 高校留学後の大学進学のしかたを含めて、トータルで見たときにどうか
- 奨学金や教育ローンなど、公的な制度を組み合わせられないか
そして、「もっと個人的な相談を直したい」という方は、ぜひLINE@無料相談をご活用ください。
高校留学する娘を応援してきた「親の立場」から、さまざまなヒントや考え方をお話しさせていただきますね。

《関連書籍》
高校留学のことをゼロから知りたい!
不安や悩みを解決したい!
という方のために、留学パパが書き下ろした一冊の本「中高生の海外留学ー知るたび、自分と未来が広がる本」をぜひ手に取ってご覧ください。


