この記事を書いた「留学パパ」はこんな人です。

高校留学に興味はあるけど、3ヶ月? 半年? 1年? どれくらい行けばいいの?
「高校の短期留学は意味ない」「やめとけ」って、本当?
留学パパとエリンのLINE無料相談にも、こうしたご相談を本当によくいただきます。
先に、僕の考えをお伝えしますね。
3ヶ月・半年・1年の留学も、立派な高校留学です。日本の高校を卒業する道を大切にしながら、海外の高校生活を経験できる。今いちばん多くの中高生が選んでいる、現実的な選択肢なんですね。
ただ、正直に言うと、期間が違えば、現地での立場も、手に入るものも、まったく違います。
違いを知らないまま「とりあえず短期で」と選ぶと、「楽しかったけど、何が残ったんだろう…」となりかねません。
逆に、違いを知ったうえで目的をはっきりさせて行けば、数か月でも、その後の進路を変えるくらいの経験になります。
この記事では、期間ごとの違いと費用の目安、「短期留学は意味ない」と言われる理由の本当のところ、娘のエリンが現地で見てきた短期留学生の「分かれ道」、そして後悔しないための3つの約束を、順番にお伝えします。

3ヶ月・半年・1年で、何が違う? 期間別の早見表
まずは全体像です。
費用は、学校と滞在先にかかる費用を中心にした目安です(航空券・保険・お小遣い・ビザなどは別。
2026年10月時点で、為替や国・学校によって変わります)。
1か月前後
(夏休み・春休み)
どんな留学?
「お客さん」として歓迎される。耳は少し慣れるが、英語力そのものはほとんど変わらない。日本の授業への影響はほぼない
費用の目安
数週間〜1か月半で
80万〜130万円ほど
3か月〜半年
(ターム留学)
どんな留学?
現地の生徒と同じ授業に出る。3か月で耳が慣れ、半年で「通じた!」が増えてくる。単位の扱いは在籍校しだい
費用の目安
3か月:120万〜150万円ほど
半年:140万〜220万円ほど
1年
(約10か月)
どんな留学?
「お客さん」が終わり、学校や地域の一員になる。授業の英語にもついていけるようになり、「帰りたくない」と言い出す子が多い。進級か留年かは在籍校しだい
費用の目安
交換留学:200万〜250万円ほど(※団体により異なる)
私費留学(カナダ・NZの公立):約266万〜429万円
(諸経費・ビザ・お小遣い・エージェント費用まで含めると、約334万〜557万円)
期間が短いほど、1か月あたりの費用は割高になりがちです。
入学金や手配料、航空券は、期間に関係なくかかるからです。
費用の全体像は「早わかり!高校留学の費用についての基礎知識」に、予算から考えたい方は「費用から逆算!どのくらいの予算で、どんな高校留学ができるの?」にまとめています。
1年間の留学にかかる費用の内訳は「高校留学の費用は1年間でいくら?カナダ・NZ公立高校の内訳と支払いの流れ」に、行き先をカナダとニュージーランドで迷っている方は「高校留学はカナダ?ニュージーランド?迷ったときに比べたい6つの違い(BC州・マニトバ州・NZ)」にまとめています。
ちなみに、文部科学省の調査(令和5年度)では、日本の高校から3か月以上の留学をした高校生は3,174人。
3か月未満の研修旅行は31,711人でした(文部科学省「高等学校等における国際交流等の状況」)。
約1,000人に1人
3か月以上の留学をする高校生の割合
半年や1年の留学でも、それだけで「レアな経験」なんですね。
1か月前後の短期留学|「きっかけ作り」と割り切れるなら、意味がある
夏休みや春休みを使う、数週間〜1か月ほどの留学です。
日本の授業や部活への影響がほとんどなく、「いきなり長期は不安だから、まずは行ってみたい」という人に選ばれています。
現地では「歓迎されるお客さん」として、留学生向けのやさしい授業やアクティビティに参加することが多いです。
正直に言うと、数週間で英語力そのものは、ほとんど伸びません。でも、つたない英語で「通じた!」という喜びや、「もっと言いたいことがあったのに」という悔しさは、帰ってからの勉強の大きなエネルギーになります。
実際に、短期留学をきっかけに、自分から猛勉強を始める子もたくさんいます。
1か月の留学は、英語を伸ばす場ではなく、「次の一歩」のきっかけを作る場と考えるのがおすすめです。
数週間の語学留学で英語がどこまで変わるのかは、noteの「数週間の語学留学で、英語は本当にペラペラになる?」と、「英語力は本当に伸びる?短期留学で人気の語学学校を検討している人が知っておくべきこと」で詳しく書いています。
3か月〜半年(ターム留学)|現地の高校生活を、本気で体験できる期間
3か月〜半年の留学は、「ターム留学」と呼ばれます。
タームは「学期」のことです。
● ニュージーランドやオーストラリアは4学期制。
1ターム(1学期)は約10週間で、1ターム+休みで「約3か月」になることが多いです
● カナダは、前期(9月〜1月)
と後期(2月〜6月)
の2学期制の学校が多く、半年の留学はこの1学期(約5か月)
を使うのが一般的です
ターム留学のいちばんの魅力は、現地の生徒と同じクラスで、同じ授業を受けられることです。
学校行事やクラブ活動にも参加でき、「海外の高校生活のリアル」を味わえます。
学期ごとに成績が出るので、在籍している日本の高校によっては、現地の単位を認めてもらえることもあります。
一方で、デメリットもはっきりあります。
注意 英語に慣れてきた頃に、帰国になる。最初の3か月は、耳が慣れてくるまで「分かるのに言えない」もどかしさと戦う時期です
注意 授業の英語は、想像以上に難しい。「先生が何を言っているか分からない」「何をすればいいのかも分からない」状態から始まるのが普通です
注意 単位の扱いは、在籍校しだい。現地で成績が出ても、日本の高校でどう認められるかは学校ごとに違うので、出発前の確認が欠かせません
それでも、周りに助けを求めながら、「この半年でここまでやり切る」と工夫を重ねること。
そのプロセス自体が、大きな成長につながります。
ちなみに、中学生のうちに行くターム留学は、高校の単位や進級の心配がありません。
実は、いちばん英語力のことを気にしなくていい留学でもあるんです。
1年(約10か月)|「お客さん」が終わり、本当の留学が始まる期間
「1年留学」といっても、実際に現地で過ごすのは約10か月です。
カナダなら9月に始まって、翌年の6月末まで。
ニュージーランドなら、1月末〜2月初めに始まって12月までが基本です(途中のタームから始めることもできます)。
最初の数か月が過ぎると、「お客さん」扱いは終わります。
そのかわり、ホームシックや英語の壁を一度乗り越えて、生活が楽しくなってくるのがこの頃です。
クラブ活動に1シーズン通して参加でき、学校行事もひと通り経験できるので、現地の友達との関わりも、ぐっと深くなります。
英語も、1年たつ頃には「学ぶ対象」から「何かを学ぶための道具」に変わっていきます。
そして帰国が近づくと、多くの子が「日本に帰りたくない! もっとここにいたい!」と言い出すんですね。
海外の高校生活を本当に味わいたいなら、1年は欲しい。
1年の留学には、費用を抑えやすい「交換留学」と、国や学校を自分で選べる「私費留学」があります。
違いは「高校生の交換留学!どんなメリット・デメリットがあるの?知っておくべき5つのポイント!」と「多くの高校生が私費留学を選ぶ理由は?交換留学との違いと4つのタイプをやさしく解説」で詳しく書いています。
1年の留学のあと、「このまま現地の高校を卒業したい」と考える子もいます。
卒業までの道は、日本の高校の学年や、卒業時の年齢の上限によって変わるので、迷っている人は「高1で中退して高校留学・編入したい人へ|知っておくべき3つのポイント」「高2で中退して高校留学したい人へ「ベストなタイミングと注意点」」も読んでみてください。
🎧 期間ごとの違いは、Podcastとnoteでも話しています
- Podcast 第3回:高校留学するなら、どのくらいの期間がおすすめ?
- note:留学すれば英語はペラペラになる?期間別(3ヶ月~3年)のリアルな成長カーブ
「短期留学は意味ない」「やめとけ」と言われる理由
ネットでは、「高校の短期留学は意味ない」「やめとけ」という言葉も見かけます。
僕の答えは、「意味がないのは短期留学ではなく、目的のないまま行く短期留学」です。
そう言われる理由は、主に3つあります。
理由① 数か月では、英語は「ペラペラ」にならない
英語は、ことばです。
小さな子どもだって、毎日浴びるように聞いて、何年もかけて話せるようになっていきますよね。
これまでの経験から、伸び方の目安はこんな感じです。
3か月 耳が慣れてきた頃
半年 日常会話が聞き取れて、話すことへの恐怖がなくなる
1年 英語を「学ぶ」段階から、英語「で」学ぶ段階へ
「数か月でネイティブのように話せるようになる」と期待して行くと、がっかりします。
でも、期待値をきちんと整えて行けば、この変化は確実に起こります。
理由② 日本人同士で固まってしまう
期間が短い留学ほど、同じ日本人同士で固まりやすくなります。
安心できるのは分かります。
でも、日本人同士で日本語ばかり話していると、せっかくの留学が「海外を背景にした英語合宿」で終わってしまうんです。
理由③ 「安いから」「みんな行くから」で選んでしまう
円安や物価高で、長期の留学を選ぶ家庭は減りました。
それに合わせて、短期のプログラムを前面に出す留学会社も増えています。
短期留学そのものを否定するつもりは、まったくありません。
ただ、「費用が手ごろだから」「友達も行くから」だけで選ぶと、行くこと自体がゴールになってしまうんですね。
短期と長期は、現地での立場も、得られる経験も、まったくの別物です。
この違いは、noteの「短期留学と長期留学の決定的な違い。後悔しないための留学スタイルの選び方」で詳しく書いています。
学校のプログラムか、自分で選ぶか
1年未満の留学には、大きく分けて2つの行き方があります。
どちらが良い・悪いではなく、「何を大事にしたいか」で選ぶのがおすすめです。
通っている高校のプログラム
- よいところ
学校が行き先を用意してくれるので、安心感がある。
同じ学校の友達と行ける。
単位や進級を、学校の枠組みの中で調整してもらえる - 気をつけたいこと
行き先や時期の自由度が低い。費用が割高になることがある。日本人同士で固まりやすい
自分で選ぶ(自己手配)
- よいところ
国・学校・時期・期間を自由に選べる。
あとから「卒業まで残りたい」となったときも動きやすい。
プランによっては費用を抑えられる - 気をつけたいこと
在籍校が認めてくれないことがある。
自分に合った手配先を探すのが大変。
出願やビザのタイミングを逃すと、希望の時期に行けない
自分で選ぶ場合、いちばん大事なのは「在籍している高校の判断」です。
最終的には校長先生の判断になることが多いので、次のことを、できるだけ早めに担任の先生に確認しておきましょう。
- 留学は「留学扱い」? それとも「休学」?
- 現地で取った単位は、どこまで認めてもらえる?
- 帰国後は、元の学年に戻れる?(留年になる?)
- 出発・帰国の時期と、定期テストや学校行事の関係は?
- 留学中の日本の高校の学費は、どうなる?
国の制度としては、海外の高校で学んだ分を、日本の高校の単位として最大36単位まで認められる仕組みがあります(文部科学省「高等学校等における外国留学時認定可能単位数の拡大」)。
ただ、実際にどう扱うかは、通っている高校ごとの判断です。
だからこそ、事前の確認がとても大切なんです。
手配先の選び方はこちらにまとめています。
▶ 高校留学エージェント選びの基礎知識|失敗しないために親が知っておきたいポイント
公的機関の情報としては、日本学生支援機構(JASSO)の「留学あっせん業者(留学エージェント)の利用について」も参考になります。
エリンが現地で見てきた、短期留学生の「分かれ道」
娘のエリンは、15歳から3年間、カナダの高校に留学しました。
その間に、数週間〜1年で帰っていく日本人の留学生を、何人も見てきました。
観光で終わる子
エリンによると、短期で来る子の中には、放課後になると日本人の友達とショッピングモールへ行き、観光のようなノリで過ごしてしまう子も少なくなかったそうです。
顔つきが変わる子
一方で、同じ期間でも、自分から現地の子に話しかけ、イベントやクラブに飛び込んで、帰る頃には顔つきまで変わっている子もいました。
エリン自身、最初の3か月は授業がほとんど聞き取れず、教室では「透明人間」のようでした。
学校帰りのバスで、一人で泣いたこともあります。
もし、あの3か月で帰国していたら、留学の思い出は「つらかった」だけで終わっていたかもしれません。
期間が短い人ほど、「慣れてから動こう」では間に合いません。最初の日から、自分で動くことが大切なんです。
エリンが「この3つをやるかやらないかで、帰るときの顔つきがまったく変わる」と言い切るのが、次の3つの約束です。
短期留学で後悔しないための3つの約束
約束① 日本語を使わないと決める
期間が短いほど、日本語を使う時間は、そのまま「もったいない時間」になります。
エリンのおすすめは、周りに日本人がいても英語で話しかけ、「英語を学びに来たから、英語で話したい」と最初に伝えてしまうことです。
家族や日本の友達との連絡も、緊急のとき以外は短いメッセージくらいに。
日本語を使うのは、そのくらいでちょうどいいです。
約束② 「日本でできないこと」に時間を使う
海外のショッピングモールで買い物をしても、日本と大きくは変わりません。
それより、ホストファミリーとの何気ない週末、ファーマーズマーケット、公園でのトレッキング、学校のイベントやボランティアなど、現地の人の「日常」に飛び込んでみてください。
おすすめは、出発前に「やりたいこと」を、行動の数で決めておくことです。
✔ 日本人以外の友達を、何回ランチに誘う?
✔ ホストファミリーに、自分から何回話しかける?
✔ 学校のイベントやクラブに、いくつ参加する?
大勢でワイワイするのが苦手なら、読書会(ブッククラブ)のような少人数の集まりを探すのも手です。
それから、「現地の子と友達になれなかった」と落ち込む必要はありません。
世界中から来た留学生と仲良くなれば、「世界中に友達がいる」状態が手に入ります。
約束③ 毎日、手書きで日記を書く
3つ目は、毎日、英語で日記(ジャーナル)を書くことです。
スマホではなく、できればノートに手書きで。
スマホの写真は「記録」ですが、紙に書いたつたない字は、そのときの自分の「記憶」そのものです。
書くのは、次の3つです。
✔ 今日、留学の目的のために、どんな行動をした?
✔ 今日の出来事を、どう感じた? 日本とどう違うと思った?
✔ 明日、やってみたいことは?
うまく動けた日も、動けなかった日も、そのまま書いてください。
英語だけで書くのが難しいときは、ときどき日本語を混ぜてもOKです(あくまで「ときどき」ですよ…笑)。
数年後に読み返したとき、このノートは、自分の成長を感じられる「宝物」になります。
🎧 1年未満の留学の過ごし方は、エリンとPodcastで詳しく話しています
- Podcast 第109回:留学期間が1年未満なら、最低〇〇だけはやろう!
- Podcast 第111回:決して無駄にしない!夏休みの短期留学の成功法とは?
「現地でどう話しかけ、どう居場所を作るか」を出発前に練習しておきたい人には、エリンが作った「高校留学準備レッスンSLEEK」もあります。

親子で話してほしい3つの問い
期間を決める前に、親子でこんな話をしてみてください。
1 何のために行く? 英語? 経験? それとも進路のため?
2 帰ってきたあと、どうしたい?
3 その期間で、何ができたら「行ってよかった」と言える?
そして最後は、「あなたはどうしたい?」
期間も、行き先も、親が決めた留学より、自分で決めた留学の方が、現地で何倍も踏ん張れます。
短期留学は「ゴール」ではありません。
たとえば、高1で短期留学をして自分に合うかを確かめ、そこから1年や卒業までの留学にステップアップしていく。
そんな段階的な進め方も、僕はとても良いと思っています。
留学は「点」ではなく、その先の人生につながる「線」なんです。
まとめ:期間より「何のために行くか」
- 3ヶ月・半年・1年は、期間だけでなく、現地での立場も、手に入るものも違う
- 1か月前後は「きっかけ作り」、ターム留学は「高校生活の体験」、1年は「本当の留学の始まり」
- 「短期留学は意味ない」のではなく、目的のない短期留学がもったいない
- 自分で手配するなら、在籍校の判断を早めに確認する
- 期間が短い人ほど、最初の日から自分で動く
「うちの子の場合、どの期間が合っている?」
「短期にするか、卒業まで行くか迷っている」。
そんな段階でも、気軽に相談してください。
無理な押し付けや、留学ありきの話は一切しません。
FED Study Abroadでは、卒業までの留学だけでなく、1学期・半年・1年の留学もお手伝いしています。
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