この記事を書いた「留学パパ」はこんな人です。

留学したら、日本の大学受験に間に合わなくなるんじゃない?
海外の高校を卒業したあと、うちの子はどうするんだろう…
留学を考え始めたとき、「海外でいろいろな経験をさせてあげたい」という気持ちと同じくらい、頭を悩ませるのが「帰国後の進路」ですよね。
受験に不利にならないか。
進路の選択肢が狭まってしまわないか。
その不安から、留学をためらってしまうのは、親として当然のことだと思います。
先に、結論をお伝えしますね。
留学しても、進路の選択肢は狭まりません。
むしろ、日本にいたときには見えなかった道が、いくつも見えてきます。
1年未満の留学なら、ほとんどの人は日本の大学へ。
海外の高校を卒業すれば、
帰国生入試、海外の大学・専門学校、ギャップイヤーと、
選べる道が一気に広がります。
大切なのは「どこに行くか」より、
「自分は何がしたいのか」を考え続けることです。

進路は、留学の「期間」で変わる
まず知っておいてほしいのは、
留学の期間によって、帰国後の進路の考え方が大きく変わるということです。
1年未満の留学(短期・ターム・1年)
日本の高校に戻るので、ほとんどの人は日本の大学への進学を目指します。
学年を1つ下げて、じっくり準備する人もいます。
2年以上・海外の高校を卒業する留学
帰国生入試で日本の大学へ。
海外の大学やカレッジ、専門学校へ。
ギャップイヤーを取って、働きながら考える。
選べる道が、一気に広がります。
それぞれ、もう少しくわしく見ていきますね。
1年未満の留学:ほとんどの人は、日本の大学へ
夏休みの短期留学や、3〜5か月のターム留学、1年間の留学。
どの場合も日本の学校に戻ってくるので、ほとんどの人は日本の大学への進学を目指します。
とくに1年の留学では、その間に日本で学ぶはずだった勉強が抜けます。
そのため、大学受験のことを考えて、自分から学年を1つ下げる人もいます。
学校によっては、「帰国後は留年する」と決めてから留学するケースもありますね。
留年したからといって、
何か問題があるわけではありません。
そして、高校での留学をきっかけに、
大学生になってから、半年〜1年の留学にもう一度チャレンジする人も少なくありません。
「高校で留学したなら、海外の大学も行けるよね?」は、実は逆
こう考える人もいるかもしれません。
でも実は、1年未満で帰国した人ほど、海外の大学がどれだけ大変かを肌で知っています。
大学は、英語を学びに行くところではありません。
「英語が使えて当たり前」のところから、学問を深めに行くところです。
これは、僕自身がアメリカの大学を卒業しているので、はっきりお伝えできます。
ただ、あきらめる必要はありません。
帰国後に1〜2年かけて準備をすれば、大学留学は十分に目指せます。
海外の高校を卒業した人:選べる道が、一気に広がる
現地の高校に2年以上通い、卒業した人の進路は、本当にさまざまです。
日本にいると、「高校を出たら大学か専門学校、または就職」が当たり前だと思いがちですよね。
でも、世界に目を向けると、選択肢はもっとたくさんあることに気づきます。
① 帰国生入試で、日本の大学へ
海外の高校を卒業した人は、一般入試や総合型選抜に加えて、「帰国生入試」という特別な枠で受験できます。
国公立にも私立にもあります。
入試の科目は「英語と小論文」という大学が多いですが、
最近は「面接だけ」「書類審査だけ」というところもあります。
ただし、受験できる条件は大学ごとに違うので、志望校が決まったら早めに確かめておくことが大切です。
② 海外の大学やカレッジへ
留学していた国に限らず、海外の大学を選ぶ人もいます。
割合でいうと、1割くらいです。
2年以上留学していた人は、英語力だけでなく、大学で必要な「考えて、書く」力の基礎も身についているので、
比較的チャレンジしやすい選択です。
成績がよかったり、特別な技能があったりすれば、奨学金がもらえる可能性もあります。
海外には、2年制のカレッジから総合大学へ編入する道もあります。
僕自身も、カレッジから大学へ編入しました。
カレッジをはさむと、費用を抑えられるという良さもあるんです。
ひとつだけ、覚えておいてほしいこと
海外の大学は、学問を深めに行くところです。
出席はもちろん、たくさんの課題と試験を乗り越えて、一定以上の成績を取り続けなければいけません。
ビザの条件の単位を下回れば、退学・帰国になります。
③ 海外の専門学校へ
海外の高校には、自分の将来の仕事や生き方を考える授業があります。
その中で「自分がやりたいこと」を見つけて、専門学校に進む人もたくさんいます。
海外の専門学校には、高校を出たばかりの人から、30代、40代の社会人までいます。
「学びたい」と思ったときに学びに行く場所なので、「とりあえず」で通っている人は、ほとんどいません。
④ ギャップイヤーを取って、視野を広げる
日本ではあまりなじみがありませんが、
高校を卒業したあと、すぐに進学や就職をせず、1年ほど自分のための時間を取る「ギャップイヤー」という選択肢があります。
働く、旅をする、ボランティアをする。
過ごし方は人それぞれです。
「やりたいことが決まっていないから取る」のではなく、
「やりたいことがあるからこそ、ほかの世界も見ておきたい」という人も多いんですね。
エリンは、大学に行かなかった
娘のエリンは、カナダの高校を卒業したとき、現地の大学から合格をもらっていました。
でも、エリンは大学に行きませんでした。
年に400万円近くかかる大学に、
「なんとなく」で行くことはできない。
それが、エリンの出した答えでした。
そのきっかけのひとつが、高校の調理の先生の言葉です。
その先生は、40歳になってから大学に戻った人でした。
やりたいことが見つかったときが、大学に行くとき。
エリンは高校卒業後、ギャップイヤーを取り、現地のカフェでバリスタとして働きました。
そして、こう話しています。
学校の外の人たちから学んだことの方が、留学生活で学んだことよりも大きかった。
その後、エリンは19歳で自分の会社を立ち上げ、今は僕と一緒に、留学する中高生を支えています。
大学に行くことが悪いわけでは、もちろんありません。
大事なのは、その道を「自分で選んだ」と言えるかどうかなんです。
エリン自身の言葉は、Podcast「高校留学.fm」の第48回「海外の高校を卒業した私が大学進学を選ばなかった理由」(2024年4月23日)でも話しています。
進路を決めるのは、偏差値ではなく「自分は何がしたいか」
中高生で長期の留学をする人は、1,000人に1人くらいしかいません。
いわば「レアキャラ」です。
それなのに、進路だけは、
「みんなと同じように、とりあえず大学へ」
という道に戻ってしまう人が少なくありません。
もったいないと思いませんか?
留学は、ゴールではなく通過点です。
「点」で終わらせず、その先の人生へつながる「線」にしてほしい。
そのために、留学中から「自分は何がしたいのか」を考え続けてほしいんです。
保護者の方へ:進路の不安を、留学をやめる理由にしないで
親としては、子どもに「安定した道」を歩んでほしいと願いますよね。
でも、親が自分の経験から描く「こうなるはず」という未来は、
子どもが生きていく時代とは、もう違っているかもしれません。
進路を決めるのは、お子さん自身です。
親にできるのは、正解を渡すことではなく、
子どもが自分で選んだ道を、一人の人間として尊重することです。
もし、出発前に親子で話すなら、こんな問いはどうでしょうか。
留学から帰ってきたとき、どんな自分になっていたい?
答えがすぐに出なくても、大丈夫です。
その問いを持って行くこと自体が、留学を「線」にする第一歩になります。
まとめ:帰国後の進路は、「戻る道」ではなく「選ぶ道」
- 留学しても、進路の選択肢は狭まらない。むしろ広がる
- 1年未満の留学なら、ほとんどの人は日本の大学へ。学年を下げるのも問題ない
- 海外の高校を卒業すれば、帰国生入試・海外の大学やカレッジ・専門学校・ギャップイヤーと道が広がる
- 海外の大学は「英語を学ぶ場所」ではなく「学問を深める場所」
- エリンは大学に行かず、ギャップイヤーを経て自分の道を選んだ
- 大切なのは「どこに行くか」より「自分は何がしたいか」
帰国後の進路は、日本のレールに「戻れるかどうか」という窮屈なものではありません。
留学をきっかけに、自分に合った生き方を「選ぶ」ことができるようになるんです。
「うちの子の今の学年や成績から、どんな進路が描ける?」
「卒業まで行くか、1年で帰ってくるか、迷っている」
そんな迷いがあれば、一人で抱え込まずに、気軽に相談してください。
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