この記事を書いた「留学パパ」はこんな人です。

「帰りたい」って、泣きながら電話がかかってきた…どうしよう。
連絡が全然来ない。大丈夫なのかな?
こっちからは、どのくらい連絡していいの?
子どもを送り出したあと、親御さんからいちばんよく聞かれるのが、この「連絡」の悩みです。
僕も、娘のエリンをカナダに送り出したときは、同じように心配でした。
先に、結論をお伝えしますね。
ホームシックは、留学の「失敗」ではありません。ほとんどの子が通る道です。そして連絡の目安は、とてもシンプル。子どもからの連絡は、何回でもOK。親からの連絡は、多くても週1回くらいまで。
ただ、本当に大事なのは回数よりも、電話が来たときに「何を、どの順番で言うか」なんです。
この記事では、ホームシックがいつ来るのか、泣いて電話が来たときの受け止め方、連絡の頻度の目安、そして「見守っていい」ときと「助けを借りるべき」ときの見分け方を、エリンの話を交えてお伝えします。

ホームシックは、いつ来る?
留学中の気持ちには、「波」があります。
人によって中身や大きさは違いますが、多くの生徒に、だいたい同じ時期にやってきます。
渡航1週間〜1か月
最初の大きな波
言葉が通じず、輪の中にいるのに一人ぼっちのような気持ちになります。
エリンも渡航して1週間ほどでホームシックになり、学校帰りのバスで一人で泣きました。
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3か月ごろ
2回目の波
少し慣れてきたころに、もう一度落ち込みが来ます。
ここを越えると、「留学生活に慣れた」という状態に落ち着いていきます。
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年末・長い休み
家族と離れて過ごす行事の時期
初めて家族と離れて過ごすクリスマスや年末年始は、気持ちが沈みやすい時期です。
「まだ始まったばかりだから」と流してしまいがちな最初の時期こそ、いちばん支えが必要な時期です。
ホームシックは、本人の弱さのせいではありません。
初めて親元を離れる中高生ほど経験しやすい、ごく自然な反応なんです。
「帰りたい」と泣いて電話が来たら、最初にすること
親が最初にすることは、アドバイスや解決策を出すことではありません。まず、気持ちを丸ごと受け止めることです。そのうえで、「①受け止める → ②問いかける → ③答えは子どもが自分で見つける」の順番を守ります。
エリンも、3年間のカナダ留学で、何度も泣いて電話をかけてきました。
そのとき、最初に気持ちを受け止めていたのは、僕ではありません。
留学ママ(エリンの母親)です。
僕が話を聞くころには、エリンはすっかり涙を流し終わって、笑顔が戻っていました(笑)。
気持ちを吐き出したことで、「また明日から頑張ろう!」という気持ちになっていたんです。
そのうえで、僕はエリンに「いい経験してるじゃん!」と返していました。
でも、この言葉をいきなり言うのは、おすすめしません。気持ちを受け止めてもらう前にこう言われると、子どもは「バカにされた」と感じてしまいます。僕がこう言えたのは、先に留学ママが受け止めてくれていたから。そして、僕自身に留学の経験があったからです。
親にできることは、「順番」を守ることです。
1 まず、気持ちを丸ごと受け止める(「そっか、つらかったね。もう少し聞かせて」)
2 落ち着いたら、問いかける(「なんでそう思うの?」「どうしたい?」)
3 答えは、子どもが自分で見つける(親は、話を聞いて、問いかけるところまで)
子どもが弱音を吐くとき、多くの場合、解決策を求めているのではありません。
「この気持ちをわかってほしい」「つらいと言っていいんだ」という安心がほしいんです。
面白いもので、エリンは話しているうちに、自分から気づいていきました。
最初は「周りの環境が悪い」と話していたのに、途中から「私の伝え方にも問題があったのかも」と言い出したんです。
僕は一度も、そんなことは言っていません。
受け止めたあとに、避けたい言葉もあります。
✕ 「頑張れ」だけで終わらせる
✕ 「つらいなら、帰ってきていいよ」と、先に選択肢を渡してしまう
✕ 「じゃあ先生に言えばいい」と、すぐに解決策を出す
必死に踏んばっている子に「帰ってもいいよ」を先に渡すと、その言葉に引っ張られてしまうことがあります。
もちろん、本人が本当に限界のときは別です。
エリンは3年間で何度も泣きましたが、「日本に帰りたい」とは一度も言いませんでした。心を受け止めてくれる人がいるのは、それくらい大きなことなんです。
留学先で泣くエリンに、実際に何と言ったのかは、動画でも話しています。
連絡の頻度の目安は?
子どもからの連絡は、何回でもOK。親からの連絡は、多くても週1回くらいまで。これが目安です。
連絡の頻度は、「子どもから」と「親から」で分けて考えてください。
子どもから
何回でもOK
電話でもLINEでも、来たら受け止める。夜中でも、泣いていても、まずは「話してくれてありがとう」。
親から
多くても週1回くらい
決まりはありませんが、それ以上は、子どもにとって負担になりがちです。「元気?」とひと言送るくらいで十分です。
なぜ、親からの連絡は控えめがいいのでしょうか。
声を聞けば、会いたくなる。
家族の近況を聞けば、自分がそこにいないことを突きつけられる。
電話を切ったあと、子どものほうが沈んでいることがあるんです。
そして、回数より大切なのは、中身です。
避けたい聞き方
「ちゃんとやってる?」「成績は?」
問い詰めるような聞き方だと、子どもは話さなくなります。
話しやすい聞き方
「どんな授業が面白かった?」
「ホストはどんな人?」のように、話を引き出す質問のほうが、子どもは話しやすくなります。
「必要がないのに、親から連絡しない」。
子どもからの連絡を待つ余裕を持つことも、子どもの自立を支えます。
「私(親)よりも、あの子の方が大変なんだから」。そう思える親でいたいですね。
「連絡が来ない」「毎日LINEが来る」は、どう考える?
連絡が来ないのは、多くの場合、現地の生活がうまくいっているサインです。
毎日LINEが来るときは、日本とつながりすぎていないかに気をつけます。
どちらの場合も、いちばん気をつけたいのは「急な変化」です。
連絡が来ない
うまくいっているサインのことが多い
現地の生活が充実してくると、連絡は自然に減ります。「連絡がない=何かあった」ではなく、「連絡がない=うまくいっている」と考えてみてください。
毎日LINEが来る
日本とつながりすぎているサインのことも
スマホで日本の友達の様子が毎日見えると、「自分だけ取り残されている」気持ちが強くなりがちです。受け止めつつ、現地での予定や活動に目が向くような問いかけを。
ただし、「急な変化」には気をつけてください。
⚠ 連絡の回数が急に減った、返信が急に短くなった
⚠ 食事や学校の話が出なくなった
⚠ 2週間以上眠れない、体重が急に変わった
こうしたサインがあるときは、「どうしたの?帰ってきなさい」ではなく、
「最近どう?話せることがあれば聞くよ」と、圧をかけずに声をかけてください。
見守っていいときと、助けを借りるべきとき
ほとんどのホームシックは、見守っていい段階です。
ただし、落ち込みが続く、2週間以上眠れないといったときは、専門家の力を借ります。
そして、命や身の安全に関わるときは、すぐにエージェントに連絡します。
見守っていい
よくあるホームシック
落ち込む日があっても、学校には行けている。泣いても、また前を向ける。この段階で帰国をすすめるのは、基本的におすすめしません。
助けを借りる
専門家に相談する段階
落ち込みが続く、2週間以上眠れない、体重が急に変わったなど。ホームステイ先の変更も含めて考える段階です。
そして、もう一つ。こんなときは、見守らずにすぐ動いてください。
⚠ 今すぐ動く
命や身の安全に関わるとき
「消えたい」「自分を傷つけたい」という言葉が出たとき。ホームステイ先や学校で、身の危険を感じているとき。
このときは、留学を続けるかどうかの話はあとです。迷わず、すぐにエージェントに連絡してください。エージェントが、現地の学校やホームステイコーディネーターと一緒に、すぐに動きます。
親だけで判断しなくて大丈夫です。
相談先は、ひとつではありません。
1 ホストファミリー
2 学校の担当の先生・カウンセラー
3 現地のホームステイコーディネーター
4 留学エージェント
5 日本の家族
気持ちを受け止めるのは、親の役割。
具体的な状況の把握や現地での対応は、学校やコーディネーター、エージェントと連携する。
この役割分担が、いちばん子どもの助けになります。
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ホストファミリーと合わないとき、成績が悪いときの親の関わり方は、それぞれくわしく書いています。
FED Study Abroadは、お子さんと同じ目線で、出発前から帰国まで「対話」を続けながら伴走します。困ったときに、親子だけで抱え込まなくていい仕組みをつくっています。
出発前に決めておきたい「家族の約束」
留学中に何かあったとき、「そんな話、聞いていない」というすれ違いが起きやすくなります。
それを防ぐために、出発前に親子で決めておきたいのが、この3つです。
① お金の管理
親が管理できるデビットカードを持たせ、上限額と使い方のルールを決めておく。
「緊急時以外は事前に相談」というルールがあるだけで、無用なトラブルが減ります。
② 連絡のルール
どの手段で連絡するか。
「既読がついたらOK」なのか、「返信まで必要」なのか。
このルールがないと、「なんで返事しないの!」という余計な衝突が生まれます。
③ 成績と自己責任
成績の管理は、基本的に子ども自身が担う。
ただし、一定の基準を下回ったらどうするかは、事前に話し合っておく。
「帰国」を脅しに使うのではなく、「一緒に考える」と約束しましょう。
「期待」を手放して、「信頼」に変える。それが、留学中の子どもへのいちばんの贈り物です。
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留学中の友達づくりや、うまくいかなかったときの備えは、それぞれくわしく書いています。
親子で話してほしい3つの問い
1 つらくなったとき、最初に誰に話す?
2 家族への連絡は、どんな方法で、どのくらいにする?
3 「帰りたい」と思ったとき、何を思い出したい?
答えは、すぐに出なくて大丈夫です。
話し合うこと自体が、留学の準備になります。
まとめ:連絡の回数より、「受け止める順番」を
- ホームシックは失敗ではなく、ほとんどの子が通る道。最初の1か月と3か月ごろに波が来やすい
- 泣いて電話が来たら、まず気持ちを丸ごと受け止める。アドバイスや「いい経験だね」は、そのあと
- 子どもからの連絡は何回でもOK。親からは、多くても週1回くらいまで
- 「連絡が来ない」は、うまくいっているサインのことが多い。ただし急な変化には気をつける
- 親だけで抱え込まない。学校・コーディネーター・エージェントと役割を分ける。命や身の安全に関わるときは、すぐにエージェントへ連絡する
「うちの子が泣いて電話してきた。どう返せばいい?」
そんなときも、一人で悩まずに気軽に相談してください。
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