この記事を書いた「留学パパ」はこんな人です。

子どもは行きたいと言っている。私も応援したい。でも、夫が反対で…
妻が「まだ早い」と言って、話が前に進まないんです。
カウンセリングでは、こんな話をよく聞きます。
子どもの気持ちを聞く前に、まず夫婦の間で止まってしまう。
先に、結論をお伝えしますね。
夫婦の意見をそろえることを、ゴールにしなくて大丈夫です。反対の奥にあるのは、たいてい「心配」と「知らないこと」。相手を説得する前に、それを一緒にほどいていくこと。そして、話し合いの真ん中に、子どもを置くことです。
この記事は、ちょっと意外な告白から始めます。

うちには、温度差がありませんでした
エリンの高校留学を決めるとき、僕と妻(留学ママ)の間に、温度差はありませんでした。
理由は、とても単純です。
僕たちは、二人とも留学経験者だったからです。
海外で暮らすことの大変さも、そこで得られるものの大きさも、二人とも身をもって知っていました。
実は僕自身、最初は「日本の高校を卒業してから、行きたいと思えば行けばいい」と考えていました。
でもそれは、「行かせるかどうか」ではなく、「いつ行くか」の話でした。
だから、エリンが自分の言葉で「行きたい」と言ったとき、夫婦の意見が割れることはなかったんです。
こう書くと、「そりゃあ、留学パパの家は特別でしょう」と思いますよね(笑)
そうなんです。
正直に言うと、うちはかなり特殊な家庭でした。
カウンセリングでお会いする多くのご家庭では、ご両親のどちらか、あるいは二人とも、留学の経験がありません。
温度差があって、当たり前なんです。
それでも、寂しさだけはありました
温度差はなかった僕たちにも、二人で同じように抱えていたものがあります。
15歳の娘が、親元を離れていく寂しさです。
頭では、「エリンの成長のために、これが一番いい選択だ」と分かっていました。
それでも、出発の日が近づくにつれて、胸がギューッと締めつけられるような寂しさがありました。
今でも、昨日のことのように覚えています。

出発の日の様子は、動画にも残しています。
寂しさは、反対の理由ではなく、愛情の証拠。
もしかしたら、反対しているパートナーの言葉の奥にも、この寂しさが隠れているかもしれません。
「まだ早い」は、「まだそばにいてほしい」なのかもしれないんです。
反対の奥にあるのは、「心配」と「知らないこと」
ご夫婦の意見が違うとき、カウンセリングでは、こんな言葉を聞きます。
「僕はどっちかっていうと、行ったら変わると思うんだよね」
(カウンセリングでの、ある保護者の言葉)
「妻は、まず海外の大学に行くイメージがないっていうのが一番」
(カウンセリングでの、ある保護者の言葉)
僕は、留学する子を持つ親同士が交流できるコミュニティ「RPC(留学する子を持つ親の会)」を作っています。
そこでも、夫婦の温度差の話は、いくつものご家庭から出ています。
たとえば、日本の教育しか知らないお父さんが、海外の高校を卒業した子どもの「ギャップイヤー」を理解できずに、モヤモヤしている、という話です。
どちらが正しい、という話ではありません。
知らないものは、怖いんです。
自分が通ってきた「中学、高校、大学、就職」という道の外側は、見えないから不安になる。
それは、子どもを大切に思っているからこそ、です。
だから、反対している人を「分かっていない」と責めても、話は進みません。
かわりに、「何が心配?」と聞いてみる。
たとえば、反対の言葉の奥には、こんな気持ちが隠れているかもしれません。
「お金はどうするんだ」
家計のこと、きょうだいのこと、将来の学費のことが心配。
「日本の大学はどうなる」
自分が知っている道の外側が見えなくて、不安。
「向こうで何かあったら」
すぐに駆けつけられない場所に、子どもを送り出すのが怖い。
言葉にしてもらうと、ぼんやりした「反対」が、一つずつ「確かめられる心配」に変わっていきます。
あわせて読みたい
費用・英語・治安・進路といった「理屈の不安」を一つずつ確かめる方法と、「大学からでいいのでは?」という声に答える記事です。ご夫婦で一緒に読んでみてください。
「お前のせいにされるぞ」と言われたお母さんへ
カウンセリングで、こんな言葉を聞いたことがあります。
「今回の留学も、私が切り出したから、きっとお前のせいにされるぞって(夫に言われる)」
(カウンセリングでの、ある保護者の言葉)
胸が、ぎゅっとなりました。
子どものために、勇気を出して留学の話を切り出した。
それなのに、うまくいかなかったら「お前のせいだ」と言われるかもしれない。
そんな不安を抱えたまま、一人で調べ続けている親御さんは、きっと少なくありません。
でも、ここで一つ、思い出してほしいことがあります。
留学を「選ぶ」のは、お母さんでも、お父さんでもなく、子ども本人だということです。
親が「行かせた」留学は、つらくなったとき、「親のせい」になります。
本人が「選んだ」留学は、つらくなったとき、「自分で選んだんだから」と踏ん張る理由になります。
誰が言い出したかは、関係ない。
大事なのは、最後に子どもが自分で選んだかどうか。
話し合いの真ん中に、子どもを置く
夫婦だけで結論を出そうとせず、子どもが自分の言葉で話す場をつくってください。
夫婦の意見が割れると、いつの間にか、話し合いが「夫と妻の勝ち負け」になってしまうことがあります。
そして、肝心の子どもが、話し合いの外側に置かれてしまう。
うちの場合、留学を応援すると決めた瞬間は、夫婦の話し合いの中にはありませんでした。
中学3年生になる春休みの、ハワイ旅行の最終日。
その夕食の席で、エリンは自分の決断を聞かせてくれました。

「高校留学に行かせてください」
僕と妻は、同じテーブルで、同じ瞬間に、その言葉を聞きました。
そして、家族みんなで泣きました。
決め手になったのは、夫婦の話し合いでも、親の説得でもありません。
14歳の娘が、自分の言葉で語った「行きたい」でした。
だから、夫婦で先に結論を出さなくていいんです。
親子で、同じテーブルを囲んでみてください。
向こうで、何をしてみたい?
一番、心配なことは何?
その答えを、夫婦が同じ場所で、同じ顔をして聞く。
意見は違ったままでいい。
そろえるのは、「この子が自分で選ぶのを、二人で支える」という一点だけ。
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エリンがこの日にたどり着くまでの物語(サンフランシスコでのひと言、ハワイで出会った先輩の言葉)と、子どもの本気が見えないときに親が先にできることは、こちらに書いています。
「知らない」は、一緒に知ればいい
知らないことが不安の正体なら、一緒に知ればいいんです。
たとえば、こんなことを、夫婦で一緒にやってみてください。
1 留学を経験した人の話を、一緒に聞く
2 実際に子どもを送り出した親の話を、一緒に聞く
3 書籍や動画で、海外の高校生活のリアルを、一緒に見る
一人が調べて、もう一人に説明する、という形だと、どうしても「説得」になってしまいます。
二人で同じ話を聞くと、そこからは「相談」になります。
カウンセリングには、ご夫婦そろって参加してくださる方もいます。
同じ話を、同じ場所で聞く。
それだけで、「説得する人」と「説得される人」ではなくなります。
そして、話し合った結果、「今は行かない」と決めるご家庭があってもいい。
親子で、夫婦で、たくさん話して決めたことなら、それも立派な「選択」です。
まとめ:そろえるのは、意見ではなく「支える」こと
- 夫婦の意見をそろえることを、ゴールにしなくていい
- 反対の奥にあるのは、たいてい「心配」と「知らないこと」。そして寂しさ
- 「分かっていない」と責めず、「何が心配?」と聞く
- 留学を選ぶのは、親ではなく子ども。誰が言い出したかは関係ない
- 夫婦だけで結論を出さず、子どもが自分の言葉で話す場をつくる
- 一人が説明するのではなく、二人で同じ話を聞く
- 「この子が自分で選ぶのを、二人で支える」の一点がそろえばいい
「夫(妻)と、どう話せばいいか分からない」
「一人で調べるのに、疲れてしまった」
そんなときも、一人で抱え込まずに、気軽に相談してください。
留学するかどうかを決める前の段階から、一緒に考えます。
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- 保護者の方は、無料カウンセリングで整理する









